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民泊条例集中審査&議員団政策提言

2018年2月16日

2月16日10時から市会本会議が開かれ、平成30年度予算案など91議案を審査する議会がスタートしました。2月市会については集中レポートを後日に掲載させていただきますが、今回は開会日の16日に行われた2つのトピックを報告します。

1つは、本会議直前の9時に公明党京都市会議員団11名が門川市長を訪れ、議員団として取りまとめた政策提言「京都市における持続可能な開発目標(SDGs)の推進に向けた提言」を提出したことです。(写真左)

我が議員団は毎年1つの政策テーマを掲げて研究を重ね、年明けの時期に政策提言の冊子を市長はじめ行政機関に提出しています。国連が主導して全人類的に推進するSDGsはきわめて重要なテーマです。

国・自治体・企業・大学における取組を調査研究したうえで、様々な課題を抽出し、京都市に実行してもらいたい具体的な政策を提案しました。「SDGs推進方針の策定」「市民の行動様式にSDGsを浸透」「SDGsを取り入れた教育の推進」「企業や大学への支援」「官民一体のSDGs推進の仕組みづくり」「国際的なパートナーシップ」などです。

意見交換の際、市長から「貴重なご提案を市政に活かしてまいります」との決意が表明されました。これからもしっかりと研さんを重ねていこうと思います。

2つめは、民泊条例に特化して午後から集中審議が行われたことです。これは国の民泊新法施行に合わせて予算を2月中に確定する必要があるため、3月にかけて行われる予算委員会に先立っての審査となったものです。(写真右)

TV局を含め多数のマスコミが取材しているうえに、他の分科会所属の議員も3名が傍聴するというモノモノしい雰囲気の中、15名の委員が質疑に立ちました。私は公明党の一番手として登壇。少し長文ではありますが、大事なテーマなので以下に質疑内容を紹介します。

民泊は、訪日外国人客いわゆるインバウンドの積極的受け入れや宿泊型観光の振興という時代の要請にこたえるとの大きな意義があることは理解できる。大型ホテルではなく民泊型を旅行者が求めているとも言われている。同時に地元の不安も重視するべきであることは論を待たない。現実に多くの地域で問題が顕在化している。一部の市民から「行政が後手に回っている」という批判もある。これらを真摯に受け止めて、市として取り組んだ多大な労力を評価するものである。
民泊すべてが悪ではない。同時に地域住民すべてが地元エゴでもない。極端と極端に分断するのではなく「共生」が大事である。地域に受け入れられない悪質民泊と良心的な民泊とを明確にするためのルールづくりが必須である。民泊を新たな「おもてなし」として活用する基本理念も重要。民泊を通して京都活性化に資するという大きな共通理解を基調にして、行政・業者・市民が各々の責務を担うという趣旨が大前提である。そのために今回の条例があるという基本認識に立脚して議論するべきではないか。
法や条例の網をくぐる人間は必ずいる。法や条例の抜け道・抜け穴を少しでも縮めていくべき。法15,16,41,42条でも規定され、特に41条2項で、市が主体となって5~10条(特に10条が苦情関係)に違反した業者に業務改善命令や停止命令を出すことが認められ、国のガイドラインで明記されている。条例の罰則規定では不十分であるとの批判が一部でも出てくるのは良くない。法律で、「苦情」への対応が悪いことで自治体が業務改善命令や停止命令をおこなう理由となると定められているのであるから、市のガイドラインで明確に規定していくべきである。
悪質ではない事業者がほとんどである。地域と共存共栄を重視して調和をはかろうとする事業者と地域住民の橋渡しの役割も行政の重要な仕事ではないか。そのヒントが11/15付市民しんぶん折り込みチラシにあると思う。そこでは、条例による規制以外に地域でできることがあると記載されている。「地域住民が主体となって街づくりの方針や建築物の用途制限などきめ細かなルールを定めて活用する」となっているが、これは民泊事業者との協定にも地域住民の意見が反映することができるととらえて良いのか。地域主体の仕組み構築が民泊との共存に生かせると考える。
昨年10月の決算委員会質疑でも、地域の実情を踏まえた事前の対策として、建築確認を行う都市計画局と民泊への窓口となる保健福祉局をはじめ、各局が連携して的確に進めるべきと論じた。今後、条例と合わせて既存のルールを十分に活用して全庁体制で進めていただきたい。地域との調和を大前提として施策を推進し、民泊が京都活性化に大きく貢献できるよう、心から求めたい。

局長自ら答弁に立ち、「地域との調和のため橋渡しの役割を果たしたい」「局と局が連動してチームとなって取り組んでまいりたい」と決意を表明。期待したいと思います。

公明党からは、2番手の西山委員(下京区)が、「アドバイザー制度など町内会への効果的な支援を!」「周知徹底へのポータルサイトの充実が大事」「住民側の苦情も当然だが宿泊者からの通報も把握するべき」と訴え、川嶋委員(伏見区)は「民泊を廃業した場合に行政の監督や指導のあり方が無責任であってはならない」「細街路や袋路での防火防災対策を真剣に取り組み住民の不安に寄り添うべき」と論じました。

最後の曽我委員(伏見区)は、「家主不在型の現地対応管理者が緊急事態に対応できる態勢をガイドラインで明確に規定するべき」「マンションにおける民泊のルール化の徹底をきめ細かく」「紹介サイトへの監視機能を強化するべき」と指摘しました。

他会派の各委員からは、「細街路での民泊を認めて良いのか」「東山区の火災を教訓とするべき」「地元との協定書では実効力ある運用を」「簡易宿所ではチェックは不十分なケースが多いので常駐を義務付けるべき」「行政の窓口は期間限定でよいから24時間対応とするべき」「住居専用地域の京町家の例外規定についての住環境悪化への対策が重要」などの質疑や意見がありました。

多種多様な意見が出されましたが、大局観に立ちながらもきめ細かな施策展開が求められる中で、条例施行にあたって市が規定するガイドラインの重要性が再確認されたと実感しました。私自身、どこまでも「市民の側に寄り添う」視点を大前提として議論を重ねたつもりです。

予算や決算を審査する特別委員会は、常任委員会とは違って質疑時間が無制限ではないので、今回は夜6時過ぎに終了しました。その後は補正予算案を審査する委員会への打ち合わせを含めた種々の協議を重ねました。さらなる重要局面に突入したと自覚しています。

市民の皆さんからお預かりした税金の使い道を検証し、活性化への政策に昇華する議論を戦わせる予算委員会は、3月末までの正味1か月続きます。長丁場ですが気合を入れて頑張ってまいります! (^_^)/

 

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