吉田たかお演説集

11月度公明党上京支部会

平成25年(2013年)11月27日 西陣織会館6階展示場

※公明党上京支部では、毎月下旬に定例の支部会を開催しています。青年局の研究発表や女性局の活動報告など、参加者が来てよかったと思えるよう、企画に力を入れていますが、11月から新たに「政治学習」の時間を設けて、国政の重要なポイントについて研さんの成果を発表しています。時間の都合などで参加できない方や党員ではないが関心をお持ちの方のために本HPで一端を紹介します。
 

【はじめに】
皆さん、こんばんわ。本日は雨模様にもかかわらず、このように多くの党員さんにご参集いただき、心より御礼申し上げます。

 参議院選挙を終え、新年度の「党員登録」切り替え後、始めての支部会でございます。お陰様で今回15名もの方々が新たに党員になっていただき、上京支部として過去最高となりました。「議員が頼りないので、党員がしっかりしなあかん、任しとき!」という心意気で新出発して下さったのだと思います。感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました!

 さきほど、地域に根ざしてボランティア活動に励んでおられる「上京ハッピーマザー」の西川代表が、書き損じハガキを回収して換金し、東南アジアの子供の奨学金に寄付する運動をアピールして下さいました。昨年度もラオスの小学生3名が学校に行くことができたとのこと。素晴らしいですよね。いよいよ年賀状のシーズンがまいりました。書き損じたハガキをそれぞれのお宅に埋れさせるのではなく、善意の真心として回収していく尊い活動に、私たち公明党上京支部も積極的に応援させていただきたいと思いますが、いかがでしょうか!
 

【より充実した支部会に!】
 さて、本日も青年局の研究発表をしていただきました。上京支部として定例で男女の青年局が毎月交代して研鑽の成果を発表していただくのは、実は画期的なことらしくて、先日も東京の公明新聞本社の記者さんから取材を受けました。青年局の皆さん、凄いことをしているのですから、ぜひとも今後も充実した内容の発表をお願いします。皆さん、励ましの拍手を送ってくださいますよう、お願いします。(1月の公明新聞に写真付で掲載されました!)

 公明新聞から注目されていると言ってもそれで油断したら、面白くも何ともない支部会になってしまいかねません。党員の皆さんからのご意見ご要望を最大に尊重し、もっともっと良い内容になるよう自己変革を繰り返して、「来て良かった」と思って頂ける支部会を目指し貪欲に頑張ってまいります。

 その一環として、新年度第1回というべき今回から、吉田たかおの個人活動や京都市政の報告にとどまらず、国政のホットな話題も取り上げ、「政治学習」をしてほしいとのお声を頂戴しましたので、今月より私の話は2部構成とさせていただきます。
 

【特定機密保護法案について】
 今回、第1部で取り上げる国政の重要テーマは、衆議院を通過した「特定秘密保護法案」についてです。テレビや新聞でわいわい報道され、「強行採決はけしからん!」と批判されています。まるで自公政権が戦争の道に突き進んでいくかのようなイメージがすり込められ、心配されている方も多いのではないかと存じます。でも、ご安心ください。この件に対してのポイントをわかりやすく解説させていただきます。

  1点目は、「多くの国民が心配している“報道の自由”や“知る権利”は、公明党が与党でいる限り大丈夫!」ということです。テレビや新聞報道で騒がれている懸念に対して、自公政権は全く耳を貸さないということではありません。実は事前に何度も繰り返している「与党間協議」の場で公明党がビシッとくぎを刺し、原案からの大幅な修正をしたうえで国会に提出したのです。そのうえで、国会審議の場でも維新の会やみんなの党からの修正提案にもしっかりと対応し、何重ものチェックを積み重ねており、かなり踏み込んだ部分まで明確になっています。

 皆さんよく御存じのとおり、約1年前の自公政権発足当時、安倍総理の周辺から「国防軍」やら「憲法改正」というキナ臭い言葉が出てきましたが、平和の党・公明党が真摯に話し合った結果、今の自民党はイデオロギーを露骨に出さないようになり、十分な配慮をしているではありませんか。公明党が与党にいる限り、言論を弾圧するとか他国と険悪な状況になってしまうようなことは決してないと、声を大に申しあげるものです。

 2点目は、「強行採決ではなく、審議を尽くしている」ということです。今国会では、この法案だけではなく、防災減災ニューディール政策を法制化した「国土強靭化法案」や生活保護の不正受給を厳格に防止する改正案など、重要な法案が目白押しなのですが、それらと比べても、この法案は十分な審議時間を確保し、何度も委員会が開かれて議論されています。にもかかわらず民主党などの野党は「対案」を示そうとせず時間稼ぎばかり。テレビカメラの前で派手なパフォーマンスを繰り返す悪い癖を発揮しているのです。

 皆さん、昨年までの3年間の民主党政権を思い出してください。「決められない政治」が続いて国民は物凄い迷惑を受けたのではないでしょうか。今回は十分な審議を尽くして、ほかの重要法案よりも丁寧に議論し、野党からの修正提案も受け入れて、採決をしたのですから、「強行採決」であるはずがありません。重要なことをズルズルと長引かせることなく、決めるべき時に決めていく「決断」こそが、責任ある政治といえるのではないでしょうか!

 3点目は、「国防や治安、外交に関する機密情報を保護する重要性は世界では常識」であるということです。この点は重要なので説明が長くなりますがご了承ください。

 アルジェルアで悲惨なテロが発生し、残念ながら多くの一般市民が巻き込まれました。ご承知のとおり日本人も被害に遭われてしまいました。そして、その際に多くの国々と情報を共有するべき事態にもかかわらず、日本には限られたものしか提供されなかったと一部で報じられています。その理由は日本では機密情報の保護が不十分であると懸念されているからというのです。昔から日本は「スパイ天国」と言われていたことを思い出す方もおられるでしょう。グローバル化した世界において、外交の場でどんな内容であれ情報が筒抜けであって良いはずはないと思います。

 21世紀に入ってテロが続発し、過激化しています。原発に侵入して核廃棄物を盗んだりばらまいたりするテロリストが日本を標的にする小説があったと記憶していますが、まったくの荒唐無稽と笑い飛ばせませんよね。サイバーテロという言葉を聞いたことがあるでしょう。インターネットのウィルスを悪用して世界の公共機関のコンピュータに入り込んで主要なデータを盗んだり、ニセ情報を送り込んだりする犯罪が国家的に行われているとも言われています。これを防ぐことは誰が考えても重要ではないのでしょうか。

 議員や公務員には守秘義務があります。私を信頼して相談を寄せられた方の個人情報を他人にペラペラ洩らしたらダメなように、公務員も職務上知りえた情報を誰かれなく口外することは許されません。しかし現行の法律では、国家の治安や外交、特に国防上の重大情報を漏えいしたケースの刑罰があまりに軽すぎるので、機密情報を漏らした場合の対応を外国並みにするべきであるという趣旨から今回の法整備が始まったということです。まだまだ勉強不足のため、私の拙い説明では分かりにくいかと思いますが、ある程度はご理解いただけたのではないかと存じます。
 

【政局が混乱しても誰も得しない】
 私は今、大変に心配しています。経済危機を克服してデフレ脱却する重大な局面にある現段階で、国会で行われている多種多様な政策論争が報道されずに不安を煽り立てるイメージが先行されてしまうと、「安倍政権は危険である」とレッテルが貼られてしまい、経済活性化や社会保障の具体的な政策面の中身が“ないがしろ”になってはならないということです。

 政局ばかりが注目されると、党利党略のパフォーマンスがまかり通ってしまいます。現に民主党は、政権にいた時からこの「特定機密保護法案」の重要性は十分に認識していたのにもかかわらず、安倍政権に一矢報いるチャンスとばかり引き延ばし戦術にとらわれ、はなから反対を決めている共産党と野合して、派手な反対論を展開しています。どう考えてもおかしいと言わざるを得ません。

 今は政局を混乱させてはならないと、声を大に訴えるものです。これで経済回復が遅れたり、待ったなしの社会保障への取り組みが迷走したら、誰が得するでしょう。誰もいません。連立政権の中で、庶民の声を代弁して弱者切り捨てを許さない立場で奮闘しているのは誰か。公明党です。自民党の保守派の中にいる強硬派が暴走して安倍総理を引きずってしまわないよう、ブレーキをかけるのが公明党の役割です。公明党が庶民の願いを受け止めて頑張っています。このことを、1人でも多くの方々に勇気をもって語っているのは、私たち党員の使命であると申し上げますが、皆さん、いかがでしょうか。本日お集まりいただいた党員の中核の皆さん、どうかよろしくお願い致します!

(引き続き第2部として、市政報告をしました。議会基本条例と空き家対策条例を紹介するとともに、自転車安全対策や防災の取り組みなどを説明しました。演説集としては長くなりますので、第1部のみ掲載しました)


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