吉田たかお演説集

「議員提案政策条例」へ市民意見募集

平成22年(2010年)8月7日 河原町今出川ほか

※原爆記念の日の翌日、区内8ヶ所で街頭に立ち、地方議会の議員立法である議員提案政策条例をアピールしました。
 

【ごあいさつ】
 皆さんこんにちは。京都市会議員の吉田たかおでございます。いつも本当にお世話になっています。ありがとうございます。

 お陰さまで、私・吉田たかおが2007年の4月、京都市会議員選挙に当選させていただいて以来、3年半になろうとしています。その間、ありがたいことに、多くの方々からご信頼を頂き、市民相談も1,500件を超えました。

 これからも、市民の皆さまと行政との懸け橋となって、京都活性化のお役に立っていく決意でございます。どうぞ、お気軽に声をおかけ下さいますよう、よろしくお願い申し上げます。
 

【原爆の日に寄せて】
 さて、昨日8月6日は、広島に原爆が投下された日です。二度と核兵器が使われてはならない、戦争を起こしてはならないと、世界が平和への誓いを新たにする日です。

 昨日の式典には、国連事務総長やアメリカ・ヨーロッパの核保有国の代表も、初めて参列されました。まさに、新しい時代の到来を印象付ける式典となりました。時代は変わったのです。平和へのリーダシップを執らなければならない日本の政治も、本当の意味で変わらなければなりません。

 しかしながら、残念なことに、民主党も自民党も、内部で足の引っ張り合いを繰り返し、相も変わらない党利党略の権力闘争がマスコミをにぎわせています。今や、マニフェストへの信頼も期待もゼロに等しくなっています。こんなことで良いのでしょうか。

 公明党は、いっかんしてブレることなく、生命の尊厳と人権の尊重を第一に、弱い立場の庶民の生活を守る政策を、誠実に着実に推進してまいりました。これからも、真の平和を建設するため、地域に根を張った草の根のネットワークで、庶民のための政治を勝ち取っていく決意でございます。
 

【地方分権時代に先駆】
 そのうえで、今の日本が変わらなければならない最大のポイントは何か。それは、官僚主導の中央集権の限界を乗り越え、地方分権・地域主権を実現しなければならないという1点ではないでしょうか。

 大阪府の橋下知事や名古屋市の河村市長が、派手なパフォーマンスでマスコミをにぎわせています。その主張の中には、頷ける部分は多いのですが、いかんせん、急進的かつ強引すぎて、反対する人を抵抗勢力と決めつけ、かえって人の心が離れてしまいかねません。これはある意味、危険であり、もったいないなぁーと心から思います。

 その点、公明党は、自民党よりも民主党よりも、そして共産党よりも地方議員の数が多い「チーム3000」を誇るネットワーク政党です。地方議会改革が注目される以前から、コツコツと政策本位の政治を地方自治体で推進してきました。あの事業仕分けも、民主党が国レベルで行う以前から、自治体レベルでの開催を実現したのが、公明党なのです。

 昨年の衆院選挙の直前、各党のマニフェストを比較した全国知事会の採点では、公明党が第1位でした、つまり、最も地方分権への具体的な政策を発表したのは、民主党ではなく公明党だったのです。

 地方議会の改革を論じる人々は、多くの地方議員がぬるま湯に浸っていると警告しています。市長の出す議案に対して、与党はすべて賛成し野党はすべて反対。気楽なもんではないかとのご批判です。議員はボランティアで十分との過激な意見もあります。しかし、ヘンな首長が暴走する時、ブレーキをかけるのが議会の役割でもあり、地方議会の活性化は待ったなしの緊急の課題と確信しています。

 私たち公明党京都市会議員団は、地域の声を真っ正面から受け止めるなか、真剣に議論を重ねてきました。そのなかで、今まで以上に、市政への監視やチェックをしていくと同時に、もっとクリエイティブに、積極的に政策を立案していくべきであると、自らの使命を見つめなおしました。

 そして、来月に開催される議会に、議員提案政策条例を提出することになったのでございます。
 

【地方議会の議員立法】
 議員提案政策条例とは、地方議会における議員立法です。議員立法は、国会では時々成立しているのですが、地方議会ではほとんど聞かない言葉です。京都市会でも、120年の歴史でも成立したことはありません。これに、私たちがチャレンジしようとしているのです。

 条例の名前は、現在は仮に「京都市自転車安心安全条例」と言っています。内容は、自転車の安心安全を、市民ぐるみで進めていくために、市と市民、業者や商店街、学校などの役割を明確にし、自転車マナーを向上させて高齢者や子どもたちにやさしいまちづくりを進めていこうというものです。

 京都府での集計では、自転車の事故はこの10年で3倍に増えているといいます。府内の事故の9割近くが京都市内であり、昨年は市内で中学生と高齢者の事故でお1人が亡くなりました。私の周囲にも、歩道を走る自転車に追突され、障がい者になった方がおられます。他人事ではありません。

 自動車は保険がありますが、自転車保険はほとんど知られていません。1年ごとに更新するTSマークという制度の加入率も、何と1%。歩くまち憲章が制定され、観光客向けにレンタサイクルが普及している京都市にとって、自転車保険普及の問題は大事ではないでしょうか。

 私たち公明党議員団は、商店街へのアンケート調査を実施するなど、多くの方々のご意見をお聞きし、一方通行の狭い道路や商店街が多い京都市独特の特性を分析して、事故防止とマナー向上へのきめ細かな内容をまとめました。

 この「京都市自転車安心安全条例」の概要と骨子を、先月から議員団のホームページに掲載しています。また、来週からは市役所の議員団室や各行政区の議員事務所に設置する予定です。

 内容をオープンにして、ひろく市民意見を募集しています。ぜひ、積極的なご意見、パブリックコメントをお寄せ下さいますよう、心よりお願い申し上げます。頂戴したご意見を条例に反映したいと考えています。

 この条例が成立すれば、京都市活性化への大きなうねりとなって、各党も積極的に議員立法をしてこられることと存じます。同時に、従来の議会のあり方にも一石を投じ、京都市が地方分権の時代を先取りする第一歩となると、確信しています。上京区の皆さまのご支援・ご鞭撻を、心よりお願い申し上げます。

 以上をもちまして、ご当地をお借りしての議員提案政策条例「京都自転車安心安全条例」のアピールを終わらせていただきます。ご静聴ありがとうございました。
 

(炎天下でしたが、河原町丸太町・河原町今出川・寺町上御霊・出町商店街・京極小学校前・烏丸今出川・新町寺之内・新町今出川の8ヶ所で頑張りました。車の中やマンションの窓から笑顔で手を振っていただいた方、家の中から出て熱心に耳を傾けていただいた方、ありがとうございました!)


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