京都市会を分かりやすく皆様にお伝えします。

平成26年9月市会決算特別委員会

2014年10月1日〜17日

平成25年度の決算を審査する決算特別委員会が10月1日から始まり、書類審査・局別質疑を経て市長総括質疑が行われました。2週間を超える長丁場で、綿密な議論が展開されと思います。

言うまでもなく決算委員会の議論は、市民からお預かりした大切な税金がどのような政策として使われたか、市民生活にどう役に立ったかをシビアに検証し、予算編成を始め今後の施策展開に生かしていくものであると理解しています。

その決意を込め、市民目線を忘れずに議論に臨みました。まず、10月2日は行財政局に対して下記の点について質疑を展開しました。

1. 防災ポータルサイトは、4400万円投入して回線やサーバを増設し表示画面を改善したものの、8月の豪雨では情報が全く更新されなかった。情報発信が後回しになった実情を反省し改善するべき。激甚災害に見舞われ回線が寸断された場合の対応も想定するべき。東日本大震災ではSNSが被災者伝言板の役割を果たすことがあったと聞いている。京都市でも検討してはどうか。
2. 違法駐車防止対策は、予算225万に対して決算142万であった。制服や作業靴のコストだけでなく、出動回数増加や啓発チラシなどにも力を入れるべき。烏丸通りでも結局自転車レーンに違法駐車が増えてしまって中途半端になっているので、選択と集中が大事である。
3. コンプライアンス推進は市役所業務の充実という観点で重要。パワハラやセクハラの相談窓口に寄せられた傾向性を分析し実情に即した相談体制強化をはかるべき。

連休明けの6日は、総合企画局に対して次の3点を取り上げました。

1. 大型汎用コンピュータ管理運営は、オープン化の推進でコスト削減とセキュリティ強化をはかるべき。複数部局で別々にすすめる「縦割り」ではなく総企局が主導して、将来の電子自治体をトータルにダイナミックに進める第一歩として位置付けるべきである。
2. 未来まちづくり100人委員会は、市民参加の拡大という観点からも重要。第4期の総括と今後への反省を十分に検証し、マンネリ化への懸念を打破していただきたい。
3. 未来の京都創造研究事業は、京都ならではの先進事業で誇らしい。25年度の総括を分析し、新たな展開を推進するべき。現状のままでは閉鎖的で自己満足で終わっているとの批判を受けられかねないので、参加した市民や学生の感想や意見を定期的に公表したり、テーマ選定に生かして「手応え」を共有するべき。アカデミズムで極める分野と幅広い市民参加の促進という融合を進めるべく、100人委員会とタイアップしてはどうか。

7日は、産業観光局に対して、京都経済活性化の大きな可能性を秘める「コンテンツ産業」振興への熱い議論を展開しました。

1. アンテナショップ「京とあまのね」は、26年4月にオープンしたが、場所がわかりにくいのではないか。ふらりと入れるデコレーションが必要では。漫画家の卵を育成する「トキワ荘事業」は個人情報保護もあり公開していないのはよくわかるがネット等を駆使して同時進行形で漫画ファンからの応援を勝ち取るドラマ性が必要ではないか。
2. 京都国際マンガアニメフェア「京まふ」は、入場制限が出る大行列だったが、会場に入りきれないことが苦にならない人ばかりではない。チケットNoがあるので、入場可能番号を告知する大型画面やスマホ対応などを工夫するべき。

8日は、環境政策局に対しては、ごみ減量と循環型社会への発展に期待する多くの市民の生の声を紹介しつつ、シビアな議論を展開。

1. 雑がみ回収リサイクル社会実験は、地元・出水学区でも推進されたが十分な浸透と言えない実態があった。今後の本格実施に教訓を反映させていくべき。
2. 事業系ごみの減量と分別促進は、ごみ減量の大きなポイントとなる。なかでも業者収集マンションでの分別促進が重要である。
3. 市役所内のごみ減量や雑がみ収集促進は、庁内の筆頭局である環境政策局がリーダーシップを執って推進して頂きたい。

9日の文化市民局に対しては会派での話し合いで、私の質疑はなく「書記役」に徹しました。

そして、決算委員会のクライマックスである「市長総括質疑」は、16,17の2日間にわたって本会議場で行われ、私は初日の18番手(公明党の4番手)として登壇し、以下の4点を論じました。

1. 災害時の情報発信
2. 徹底した違法駐車対策
3. 京まふの発展への提言
4. 市民参加促進の創意工夫

無責任な「批判のための批判」ではなく、シビアな検証を踏まえて建設的な提言をするべきとの確信で誠実に訴えたところ、市長自ら答弁に立つなど中身の濃い議論を展開することができました。

なお、総括質疑の文章は「よしだッシュブログ」に掲載していますので、関心ある方はお読みください。また、京都市会HPのインターネット中継で録画放映がアップされ次第、本HPの「MOVIE」で閲覧できるようにする予定です。

決算審査はヤマ場を越えましたが、20,21日に開催される常任委員会で付託議案が議論され、これら議案への態度を各会派で慎重に話し合うプロセスを重ねたうえで、27日の最終本会議の採決へと向かっていきます。予断を許さないギリギリの攻防戦もあり、濃密な日々が続きますが、集中力を研ぎ澄まして仕事を進めてまいります。

次回の「市会だより」は27日ころに最終レポートとしてまとめていきますので、よろしくお願いします!


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