京都市会を分かりやすく皆様にお伝えします。

2月度定例市会後半レポート

2014年2月24日〜3月17日

2月度定例市会は、議会の華と言われる本会議代表質疑を終え、2月24日からの予算特別委員会の局別質疑で後半戦の本格的な幕を開けました。私が所属する第1分科会は、環境政策局・文化市民局・行財政局・産業観光局・総合企画局などに関する予算案や条例案を議論。

下記に局別質疑の模様を箇条書きでレポートします。

2/25 文化市民局 若者支援、ひきこもり支援の充実。交通安全対策のきめ細かな推進。
2/26 行財政局 課税支援システム拡充。自転車マナーや違法駐車対策の強化。
2/28 総合企画局 大型汎用コンピュータや電子窓口事業の方向性。重要文書保存業務。
3/3 産業観光局 観光振興(京の七夕、自転車観光ホームページ、京都観光の未来プロジェクト)

ひきこもり支援や交通安全対策は、複数部局にまたがるので、縦割りの弊害でけん制し合う様なことのないよう、責任感を共有した連携の強化を訴えました。また、規模が巨大なだけにコンピュータシステムは莫大なコストがかかります。将来の“電子自治体”への潮流を先取りしたダイナミックなビジョンを核に据えていく必要性を論じました。

6,7日の総括質疑では、私は本会議代表質疑をしたので登壇せず、他の議員のサポートに徹しました。湯浅議員(右京区)が論じた自転車政策では、組織編制に関する大きな前進が公表されビックリ! また谷口議員団長(伏見区)が交通局に対して訴えた利便性向上の課題については、四条通りから千本通りを走行する市バス201系統の渋滞時の不便な実態を抜本的に解決するとの確約が示されました。良かったです。

10日は、各常任委員会に付託された条例案や請願などを審査したのですが、私が所属するくらし環境委員会が長時間記録を更新(?)しました。付託議案は順調に議論されたのですが、今年度最終の委員会ということで大量の報告が理事者側からあり、それらについて多くの委員が質問したので、何と終了したのが夜の10時前。休憩を挟んで12時間弱という超長丁場になったのです。

私自身はテーマを絞り、環境政策局に3点、文化市民局に1点の質疑を敢行しました。以下にダイジェストを紹介します。

1. ごみ半減を目指すため、容器包装の減量は重要である。デジ袋やペットボトルだけでなくトレイも重視するべき。マイバッグ・マイボトルが定着して二極分化しているので新たなインセンティブ等の動機付けを検討する必要がある。小売店に減量への義務を課すならば、個人商店への丁寧な説明が不可欠ではないか。
2. 環境教育が重要であると誰もが口を揃えるが、今回発表された「地球温暖化対策計画」にあまり触れられていないのはいかがなものか。今後は表面的に終わらず教育委員会とも連携して具体的施策を時代に先駆けて推進するべきである。
3. 都市油田発掘プロジェクトに続き、都市熱活用プロジェクトや人口光合成という最新技術を駆使した研究開発にも力を入れて、再生可能エネルギー戦略の実用化を促進していただきたい。
4. 京都市美術館の将来構想を策定するにあたり募集した市民意見の結果を受け、若い世代や子どもたちを重視するべき。夜間開館への要望が多いので必ず実施していただきたい。岡崎地域活性化の各行事との連動も大事。HPの多言語化やSNS等を積極的に活用して発信力を強化するとともに、市民参加型で一体感を共有するビジョンが重要である。

11,12日は各会派で議員会が開会され、議案についての徹底した協議とともに、国に送る意見書の調整もあるので、多様なテーマも含め文字どおり侃侃諤諤(カンカンガクガク)の議論が展開されました。しかも、2年越しで話し合われてきた議員定数・議員報酬について今議会で条例を改正することになり、各会派の意見を理事会で協議されたのですが、これが難航しました。かと言って先送りすることは市民の不信を招きますので、大変な労力の末に決着しました。

したがって、14日の予算委員会や常任委員会の討論結了は深夜に行われました。私は日付の変わる直前に事務所に帰還できたのでまだマシだったのですが、市会運営委員さんたちは4時までかかったとのこと! お疲れ様でした・・・・。

そして、ようやく開かれた最終本会議。予算委員長や常任委員長の6名の委員会報告以外に、実にのべ20名の議員が登壇して演説。例年よりも時間がかかり、閉会が告げられたのが3時前。いろんな意味で長ぁ〜い議会でした。

下記に最終本会議で決定したエポックを箇条書きして紹介します。

1. 26年度予算や条例など176議案が可決成立。
2. 議会基本条例(正式名称:京都市会基本条例)が成立。
3. 議員定数条例が改正。上京区と左京区が1議席ずつ減。
4. 市会改革推進委員を吉田たかおが辞任し、久保議員(山科区)と交代。
5. 常任委員会が改編され新年度の顔ぶれが決定(吉田たかおは経済総務委員会の副委員長に就任)
6. 意見書9本が可決。
7. 副市長1名が交代(小笠原都市計画局長が昇格)

意見書では、公明党提案の3本(2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた環境整備及び地域における取組への支援を求める意見書・食の安心・安全の確立を求める意見書・微小粒子状物質(PM2.5)に係る総合的な対策の推進を求める意見書)は全て成立しましたが、共産党が提出した「原発再稼動を行わず、原発ゼロを目標としたエネルギー基本計画策定を求める意見書」は無責任な論理が多いため他会派の賛同を得られず否決されました。

さて、何と言っても今議会の重要ポイントは、予算が可決したことに加えて、議会に関する議案が急転直下決定したことです。1つには、2年越しで議論重ねてきた議会基本条例が制定できました。他都市の条例を“コピペ”したものではなく、「京都ならでは」を志向して研さんを深めてきた内容は、自分で言うのも何ですが素晴らしいことだと自負しています。特に、全会派の合意形成を重視して協議したことが大きな特長だと思います。

また、議員定数については、上京区と左京区をそれぞれ1議席減となる「67」と正式に決定しました。来年4月の統一地方選では、私の選挙区である上京区は定数4となり、厳しい選挙戦になるのは間違いない状況です。大変ですが、泣き言を吐いてるヒマはありません。覚悟を決めて死に物狂いで頑張ってまいります!

ご関心のある方のために、「京都市会基本条例」のPDFをアップします。コチラをクリックしてください。

定数改正条例についての公明党議員団の見解は、湯浅代表幹事が賛成討論というカタチで述べました。同じくPDFをアップしますので、関心ある方はコチラをクリックしてください。

26年度予算に対する公明党の賛成討論は、国本議員(左京区)が頑張りました。PDFをアップしますので、関心ある方はコチラをクリックしてください。


←戻る ▲このページの先頭へ