京都市会を分かりやすく皆様にお伝えします。

9月度定例議会前半レポート

2013年9月24日〜10月2日

9月24日から、9月度定例会が開会されました。会期は10月28日までの35日間の長丁場。25年度補正予算、24年度決算や条例案など膨大な議案が上程され、予算委員会や決算委員会、常任委員会で審議します。

私は、予算委員会と決算委員会では第1分科会に所属し、環境政策局、文化市民局、行財政局、産業観光局、総合企画局などに関する予算案や条例案を議論。書類の山と格闘しながら頑張っています。

今回は、10月2日に終わった本会議までの前半戦をレポートします。

まず、開会本会議で門川市長から議案の提案説明があり、午後からは、恒例の議員研修に参加。市会事務局が議員の資質向上のために主催しているもので、今回のテーマは「文化芸術創造都市」についてです。佐々木雅幸氏(大阪市立大学大学院創造都市研究科教授・都市研究プラザ所長)の講演を学びました。

講演終了後、私が会派を代表して質問に立ちました。芸大出身ということで満場一致で「推薦」されたのです。ぐすん・・・・。(写真左)

京都では、文化芸術振興や大学への支援に行政や民間も力を注ぎ、市民理解やサポートもあるのですが、“金もうけ”には保守的であることもあり、貴重な人材の流出を余儀なくされてしまうのではないかと問題提起しました。佐々木氏も文化芸術振興と産業活性化の施策連動が課題との知見を述べられました。これからの「政策融合」が重要ですよね。

25日は、補正予算の審査。国からの財源を活用して「子育て・高齢者福祉」「耐震・エネルギー対策」「雇用創出・産業振興」にスピード感を持って対応するものです。私は産業観光局の雇用促進事業に対して質疑に立ちました。(写真右) 下記に紹介します。

1. 「キャラクター商品化推進事業」は、時代を先駆する発想は良いが、事業が終わったら使い捨てにならないようにしなければならない。ビジョンを明確にできるコーディネーターを選考し告知していくべきである。
2. 「京都を題材としたアニメとタイアップ」する方向性については、マーケットリサーチが重要。京都をマンガやアニメの聖地にするような仕掛けが大事なので、京都マンガ大賞のような発想も検討してはどうか。

様々な壁があり、“即採用”とはいかないことは理解しますが、これからの産業振興のためにも、京都の強みである「マンガ」や若者の視点を重視することは大事だと思います。また、若手職員の柔軟な発想を大事にする方針をより明確にしてほしいですよね。

27,28日にかけて各会派で協議し、28日の予算委員会で討論結了。ほっとする間もなく、追加補正予算案が届けられてきました。台風18号の豪雨被害からの復旧支援のため、41億円もの補正予算を緊急で追加されたのです。

「被災地住宅再建支援」「中小企業支援」「民間社会福祉施設復旧支援」「道路、河川、公園、上下水道復旧」など、キメ細かな具体策ばかり。

30日(月)の本会議で先週に議論された補正予算が可決されてすぐに、予算特別委員会が3つの分科会に分かれて開催。私は第1分科会で、文化市民局が担当する桂川と宇治川に面する運動公園復旧事業について質問しました。

本来は、1日と2日は本会議代表質問だけでしたが、1日夕方に予算委員会で討論結了し、2日夕方に委員長報告の上、採決がおこなわれるという、タイトなスケジュール。

特筆するべきは、1日の段階で、議員側から予算案に対する修正の提案がされたこと。今回の台風18号被害からの復旧を支援する補正予算案の財源(財政調整基金からの取り崩し)の一部に、議員報酬の1割削減によって生じた7,900万円を充てることになったのです。

財政調整基金は、言わばいざという時に使うための「貯金」です。今回こそ、まさにいざという時ですので、私たち議員が自ら決めた報酬削減による「不用額」を活用するべきということで、全会一致で決定した次第。

以前から地方議会に対しては、「執行部の言いなりの追認機関に過ぎない」というイメージがこびりついていました。大阪や名古屋の首長が「議会不要論」を勇ましくぶち上げていました。これではダメだと、多くの自治体で議会が自己改革に挑んでいます。

そうした中、私たち京都市会は5月には通算3本目の議員提案政策条例を制定し、今回は本年2回目の市長提出議案の修正に踏み切りました。これからも、議会の活性化のため頑張ってまいります。

さて、10月2日の本会議代表質問2日目は、午後から、我が公明党議員団の谷口弘昌議員(伏見区)、井上教子議員(下京区)、青野仁志議員(中京区)の3人が登壇しました。

公明党議員団の団長である谷口議員は、昨年度の議員団年間政策テーマとして学んだ「スポーツ振興」の具体策として、「ワールド・マスターズ・ゲームズ」を誘致するべきと訴えました。

井上議員は、この夏に超党派の調査団で海外の動物愛護施設を視察した知見を踏まえて、京都動物愛護センターの施設整備について提言。

防災対策を徹底して研究している青野議員は、ゲリラ豪雨対策の最新機能や路面下の空洞を調査する事業について論じました。

代表質問終了後、追加補正予算の採決が行われ委員会修正案が可決成立。各会派とも、切れ目ない災害復旧支援が必要であるとの見解は一致しています。引き続き、」11月議会に向けて議論を重ねていくことになると思います。

会期末ではありませんが、スピード感が大事ということで、「台風18号による豪雨災害に関する意見書」を急きょ国に送ることになり、全会一致で可決。同時に、京都御苑周辺に建設予定のマンションに対する決議の採決も行われました。

いよいよ3日から決算委員会。局別質疑(4〜11日)と総括質疑(17,18日)を経て、常任委員会に分かれての条例案等の質疑をはさんで、25日に討論結了。28日(月)の最終本会議まで、山あり谷あり緩急まじった濃密な日々が続きます。

ここまで、長いレポートをお読みくださり、ありがとうございます。後半戦もお楽しみに!


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