京都市会を分かりやすく皆様にお伝えします。

2月度定例議会が閉会

2013年3月22日

3月22日11時より、2月定例議会を締めくくる本会議が開かれ、市長から提出の25年度予算案や条例改正案、議会から提出の議員報酬削減案や意見書など計101議案への採決が行われました。

本会議に限らず、議会の日程は余程のことがない限り午前10時に開会するのに、今回なぜ11時開会かと言うと、その「余程のこと」が起こったのです。

予算委員会や常任委員会に議案が付託され、活発に質疑が交わされた後、各会派が議案の賛否を表明することを「討論結了」といいます。最終本会議前日に討論結了する委員会は、各会派の合意がないと開かれません。今議会では委員会の開始が深夜にずれ込み、予算委員会終了後の市会運営委員会が終わったのが明け方5時過ぎになってしまったので、翌日の本会議の開始が遅れてしまったという次第。

私は、予算委員会副委員長として委員会終了後の付帯決議の協議に携わりました。また市会運営委員でもあるため、帰宅したのが5時30分過ぎ。お風呂に入って若干の仮眠をとりましたが、ほとんど眠れませんでした。写真は22日の本会議終了後に撮影したもの。くたくたの表情をしているでしょ? (市会事務局の職員さんは徹夜だったと思います。お疲れ様です!)

予算委員会で審査されたのは、25年度一般会計予算案や国保や上下水道などの特別会計予算案と関連の条例改正案。保育料金や学童保育利用料、水道料金、文化施設利用料などが10数年ぶりに値上げされるため、一部の会派が強硬に反対したのですが、公明党を含むほとんどの会派は「やむを得ないが、市民が納得する説明責任を果たし、財政改革を進めるべき」という意見で、こうした点を予算の賛成にあたって各会派が「付帯決議」として持ち寄り、議会の意思として執行部に突きつけることになりました。

ところが、1つの案件について各会派の意見がまとまらず、まさに紛糾してしまったのです。

それは、市職員の福利厚生のために「職員厚生会」に支出していた補助金(1億2400万円)交付を凍結していた方針を撤回し、25年度から再開することが予算に盛り込まれている件に対して、「市民に負担増をお願いする同じタイミングで、職員福利厚生の補助を復活することは、市民の理解を得られない」という声が大勢を占め、補助金凍結を延長する決議を付すことになり、その合意形成に時間がかかって結局は深夜にまで及んだのです。

厚生会への補助金凍結を解除する方針と手続きの不透明性が問題になったのは、公明党の大先輩・大道義知議員(南区)が予算委員会市長総括質疑で理路整然と論じたことが、大きな影響を与えたと思います。

大道議員の凄いところは、「職員厚遇はケシカラン!」と感情的に非難するのではなく、補助金の適正化と透明性を確保するために制定された「京都市補助金等の交付等に関する条例」の適用除外とされて運用されている非合理性と、第三者意見を反映すべき評議委員や監事も全て職員であるという不透明性の2つを、明確に指摘したことです。

21日は、経済総務委員会所属の大道議員と国本友利議員(左京区)と予算副委員長である私の3人が、各会派を回って合意形成に汗を流した結果、付帯決議は公明党案をベースに他会派の主張を盛り込むこととなりました。職員厚生会からの具体的かつ抜本的な改革案が市会で了承されることが補助金交付再開の条件とすることで、単なる凍結の延長という懲罰的な意味合いではなく、市民理解へ向けての具体的な方向を示したのです。

こうした過程で、議会改革の観点から非常に有意義な結論が出ました。それは、市長側からの条例案に対する修正案を公明党が提出して、各会派の賛同で成立したということです。

付帯決議は従来の議会でも当たり前のようにあったのですが、条例の修正案は異例のこと。議会は市長側の議案を「追認」するだけではないかという批判が増加している中で、公明党が建設的な修正案を出した意義は極めて大きいと申し上げるものです。この問題に関する詳しい議論については、大道議員のブログをご参照ください。

予算案や条例案が可決された後、21日に各会派で調整された意見書が議題に上がり、8本が採択されました。公明党が提案した4本のうち3本(「ブラッドパッチ療法の保険適用及び脳脊髄液減少症の診断・治療の推進を求める意見書」「患者数が特に少ない希少疾病用医薬品(ウルトラ・オーファンドラック)の開発促進・支援のための法整備等を求める意見書」「中小企業の再生・活性化策の充実・強化を求める意見書」)は全会一致で成立し、もう1本(「次代を担う若者世代支援策を求める意見書」)は共産党以外の賛成多数で成立。しかも、ほとんどの会派が共同提案していただきました。詳しくは、京都市会HPをご参照ください。

長かった2月市会も終わり、新年度のスタートです。人心一新の季節にあたり、私の所属する常任委員会は「くらし環境委員会」になりました。引き続き「市会改革推進委員会」で活動するかたわら、「市会運営委員会」から卒業して青野議員(中京区)と平山議員(西京区にバトンタッチすることになりました。

議員団でも政調副会長に復帰し、議員団ニュース「京都のミカタ」と議員団HPの編集担当の仕事と政策立案に今以上の力を注ぐべく、ますます気合を入れております。

今後とも、真剣の二字で頑張ってまいりますので、読者の皆さんのご鞭撻をお願い申し上げます。(長い文章になってゴメンナサイ!)


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