京都市会を分かりやすく皆様にお伝えします。

予算委員会局別質疑で公営企業を論ず

2012年3月9日

3月5日から始まった予算特別委員会局別質疑。私が所属する第3分科会は、初日の消防局に続いて2日目からは公営企業が対象です。

普段は常任委員会の委員長として質問に立てないため、予算委員会では先輩議員のご配慮でたっぷりと質疑時間を頂き、感謝の気持ちをこめ張り切りました。

6日と7日は、交通局の経営健全化や市民の命を守る安全対策などについて、提言型の質疑を心がけ、元気いっぱいに質問しました。たくさんありますが一部を紹介します。

1. 烏丸線転落防止の可動式ホーム柵導入を機に、広告効果を上げて収入増を図っていくべきであり、操作する乗務員の負担を軽減する措置を講じるべきである。
2. 市バスの事故減少対策についての目標は、割合の設定ではなく、どこまでも「0」を連続していくという発想を基に、事故原因をきめ細かく分析した対策を講じるべき。転倒防止だけでなく、子育て世代の増客にもつながる「ベビーカー固定ベルト」が周知されるよう、車内広告を充実してはどうか。
3. 利便性向上のためダイヤ編成を検討するにあたり、10年ぶりに実施する旅客実態調査をフル活用し、効果的なものにしていくべき。現行では46系統と201系統のダイヤがバランス良くないケースに代表されるように、もったいない事例が多い。
4. 沿線で開催する京都市主催の各種イベントと連動して、増客を推進する際に、参加者がお得感を感じるようなインセンティブを提供するべき。通勤・通学以外の時間帯の主要ターゲットである女性に焦点をあて、ニーズに応える創意工夫が重要。
5. 若手職員のプロジェクトは大事なので、柔軟な発想を大胆に取り入れるべき。太秦萌やコトチカ三姉妹という交通局のキャラクターを「電脳世代」にもアピールしたり、マンガミュージアムに代表される若者向けの観光資産をフル活用したり、1日駅長に大河ドラマ出演者や韓流スター等を起用するなどもよいのではないか。
6. 増客・地球環境・観光振興・自転車利用促進の4つの政策課題に資する観点として、地下鉄の最後尾車両を「自転車乗りいれ可能」にしてはどうか。課題は多いと思うが1つ1つ精査し、智恵を結集して検討し、全庁上げての事業にするべきである。

えっ、多すぎるって? すんません・・・・。2日間にわたって質疑したので、多角的な観点で論じることができ本当に良かったです。答弁も前向きなものが多く、今後の施策展開を期待して見守りたいです。

8日と9日は上下水道局。私は8日の5番手(公明党の2番手)として登場し、市民の命の源である水道事業はじめ、ライフラインの充実や防災対策を論じました。

1. 全国の水道事業関係者が購読する「日本水道新聞」に、京都市水道事業100周年を記念する企画記事が6頁に渡って掲載。京都市水道事業の最大の問題は「高度浄水処理」がなかなか進まないことであると述べられていた。耐震化や事故防止の重要対策とバランスをとりつつも、長期的視野で浄水事業を推進するべき。
2. 地下街浸水対策に期待するものであるが、100mm/hを越えるゲリラ豪雨とともに、最近は大型台風が同じ箇所に長期間とどまることが原因の激甚水害も想定し、具体策を検討するべきである。
3. 上水道の疎水路改良事業は、山科区の2ヶ所を予算化しているが、花折断層に近い地域なので、直下型地震等を想定し多角的に推進していただきたい。
4. 山ノ内上水場廃止に伴う切り替え工事の影響を告知する「市民広報」が心配である。現在は、該当地域への広報書類を封筒に入れてポスティングしているが、後日に「知らなかった」と苦情を寄せられかねない。封筒に「重要」「切替工事について」等と印刷してはどうか。

上記に加えて、8日付の新聞に伏見区水垂地域のメガソーラー設置が掲載されていたので、この点も取り上げました。2日に行われた本会議代表質問で曽我修議員(伏見区)が、京都市の水道局施設にもメガソーラー設置を検討するべきと求め、市長からも前向きな答弁があったことを踏まえ、ぜひ実現してほしいと訴えました。

自然エネルギーが注目を集めています。「市民共同型発電事業」という斬新な手法の一環として、メガソーラーも貢献するのではないかと考えます。今後も関係機関と協議を重ねていきたいと思います。

週明けから、各分科会で議論された内容を公明党議員団の中ですりあわせし、総括質疑の準備を含めた研さんを深める日々が始まります。市長部局から提出された膨大な条例案だけでなく、地域政党から提案された議案もありますし、国に提出する意見書案についての議論も重要です。

私も、15,16日の両日に行われる市長総括質疑と、常任委員会委員長としての任務、議員団の幹事として他会派との折衝もあり、会期末まで緊張感の続く日々です。大変ですがやりがいは十分です。頑張ります!

市民の皆さんからお預かりした大切な大切な税金を、どのような政策に使うのか、その政策が市民にとって役に立つものであるかどうか――予算委員会で交わされる議論は重要です。関心のある方は、総括質疑の模様が市会ホームページでインターネット中継されますので、ご覧ください。(なお、私の出番は、15日の夕方ころです。生中継もありますが、数日後に録画中継がアップされる予定です)


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