京都市会を分かりやすく皆様にお伝えします。

11月度定例議会おわる

2010年12月10日

11月18日から始まった議会も大詰め。代表質問が終わった翌週からは、次の10年を見据えた「京都市基本計画」を審議する特別委員会や、付託議案を審査する常任委員会が開催されました。

12月2日10時からは市会第3会議室で教育福祉委員会が行われ、私は「公共施設の指定管理者選定」と「子どもを共に育む市民憲章を推進する条例骨子案」および「教員の体罰事件和解」についての3点について質問。

福祉施設の指定管理者を選定する委員会の採点は、他局の施設と比べて甘いのではないかと指摘し、なれ合いと言われないよう基準等の見直しが必要であると論じました。また、減点された部分についても、今後4年の間で改善するよう意識を持つべきと訴えました。

市民の税金を効果的に使うことが大前提です。しかも福祉の施設なのですから、あえて辛口の意見を言わせていただいたのです。

「子どもを共に育む市民憲章を推進する条例骨子案」については、11月29日にこどもみらい館で開催された市民シンポジウムを傍聴したので、下記のとおり、踏み込んだ質問ができました。

1. 府に同様の条例があるので、二重行政とならないよう整合性を留意すべき。
2. 児童ポルノや薬物問題等、取り締まりが必要な部分と、子どもを育む理念との兼ね合いが混乱を呼ばないよう、注意が必要。条例を分割する可能性もあるのでは。
3. 責務を規定する主体の中に観光客を含んでいるが、反発されないかどうか。

自転車条例制定に向けて苦労して勉強した経験が生きているなと実感しました。チャイルドファースト実現のため大事な条例ですので、研鑽を深めていこうと決意した次第です。

最後に、教育委員会から教員の体罰が原因で負傷した生徒との和解について報告があり、私は「体罰を容認する風潮を変えなければならない。指導力強化への施策を充実していただきたい」と論じました。

12月6日の基本計画特別委員会市長総括質疑が終わった後は、議案に対する態度や、国に提出する意見書の議論で、連日の缶詰状態。クライマックスですので大変ですが、やりがいに燃えて頑張りました。

そしていよいよ、12月10日に京都市会本会議場で本会議が開催され、議案の採決が行われました。

特筆すべきは、一般会計補正予算で、子宮頸がんワクチン接種・小児用髄膜炎予防のヒブワクチンと肺炎球菌ワクチン接種の全額公費助成が実現。自己負担がゼロになるという画期的な助成で、公明党議員団が長年必要性を訴え実現を求めてきたものなのです。

子宮頸がんワクチンは、神奈川県平塚市の公明党議員が市民相談をきっかけに取り組み、国会議員との連携プレィで厚生労働省から承認を受けることになったのですが、1回あたりの接種費用が高額でした。

0歳から4歳までの幼児が罹患する髄膜炎予防のワクチンも、同じく高額で負担が大きいということで、子宮頸がんワクチンと合わせ3種の公費助成を求める署名運動を、公明党女性局が主催。京都府全域で約20万名ものご賛同を頂き、国に届けたことが大きな力となったのです。

その他、緊急の補正予算では、妊婦健診に白血病ウイルス検査を追加することや、学校照明器具改修、市立幼稚園へのAED設置も実現。市民の皆さんから寄せられた声が実現し、うれしさでいっぱいです。

意見書の賛否は、国政の混乱が影響したのか、「自公」「自民公」「自公共」などなど、いろんな組み合わせができ、興味深かったです。

そして、共産党が唐突に提案した議員報酬3割削減案については、各会派の代表が討論に立ち、にぎやかな舌戦が展開されました。(詳細は大道議員団長のブログをご参照ください)

「高すぎると言うが、共産党議員は自分の仕事に自信がないのか」と自民議員がケンカを売るような見解を述べたり、民主議員が「ルール無視はおかしい」と反発したりしていましたが、大トリの曽我修議員(伏見区)は凛々しく理路整然と議論。削減額を算出した根拠が薄弱であると指摘したうえで、議会改革が行き当たりばったりであればパフォーマンスの道具になってしまうので、市民のためという1点でトータルに推進するため「議会基本条例」を制定するべきと論じたのです。

二元代表制の地方議会活性化のため、今以上に真剣に頑張ろうと決意できた議会でした。


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