京都市会を分かりやすく皆様にお伝えします。

2月度定例議会はじまる

2010年2月17日

2月17日10時より、京都市会本会議場で2月定例会(予算議会)が開会されました。会期は3月19日までの31日間。門川市長から、22年度一般会計予算、21年度補正予算、地下鉄経営健全化計画など、98の議案が提案されました。

午後からは、同じ本会議場で開催された「議員研修」に参加。終了後の質疑応答には、会派を代表してマイクを握りました。びびりましたが、事前に6冊ほどの書籍を読んで予習したので、突っ込んだ内容となったかも?

「議会改革の課題と議会基本条例の意義」とのテーマを論じられた講師は、長年地方自治に取り組んでこられた神原勝・北海道大学名誉教授。栗山町議会の議会基本条例に大きく貢献された方です。

55年体制が終焉する中で利益誘導型政治が通用しなくなった現代は、中央集権から地方分権へ大きな変革の波が押し寄せており、地方議会自らが改革しなければならないと、多くの識者が叫ばれています。

すでに、全国の自治体のなかで、約80もの議会改革条例が制定されているとのこと。真の意味で二元代表制が機能するため、制度設計として「議会基本条例」が深化するものになっていくべきであると論じられました。全く同感です。

「情報公開」「市民参加」を口先で終わらせず、実効力あるものにしていくため、活発な議論を重ねゆく中で、現状の諸課題への柔軟な運用が必要であるとの指摘に、私自身は大いに勇気づけられました。

質疑応答でお聞きした内容を、1問1答形式で紹介します。

Q: 議会基本条例が、全国の自治体に拡大している速度は、速いとお考えですか。それとも遅いとお思いでしょうか。今後の進捗には何が必要とお考えですか。
A: 決して遅れているとは考えていません。問題意識は確実に拡大しています。大切なのは、すそ野を広げることと、改正を重ねて実情に即していく柔軟性と考えます。
Q: 栗山町などでは、議員と理事者の質疑だけでなく、議員間で自由討議しておられますが、深夜のトーク番組のように激論が交わされて混乱するようなことにはなりませんか。
A: それくらい活発なら逆に良いのではないかと思います。いずれにしても、事前の準備や運営サイドのリーダーシップ、各議員の節度は必要です。自由討議は議員の力量向上にプラスと確信します。
Q: 議会基本条例制定を拙速に進めることは良くないとは思いますが、遅々として進まない実態もあります。できることから活性化へアプローチを実践することが必要と考えます。例えば、議員提案政策条例を積極的に提出し、議論を交わすことも有効ではないでしょうか。他の先進議会では、どのような実態がありますか。
A: たしかに、議会には予算編成権はありませんが、議決権があるわけですから、対等との思いで政策を提案するべきです。必ずしも条例提出だけにこだわらず、状況に即して政策立案の活動を展開してはどうでしょう。国の下に位置するのではないことだけは間違いないので、意欲を持って取り組んでいただければと思います。

――以上のように、実り多い質疑応答となり、私への激励まで頂戴できました。京都市会活性化への思いを一層深くした次第です。さっそく、終了後に市会図書館に行き、読了した神原教授の著作を返却し、新たに「議員が提案する政策条例のポイント」(牧瀬稔著)を借りました。(いつものフライングってやつです)

ともかく、地方分権時代が本格に幕開けを迎えていることは間違いありません。いちばん身近なところで市民の声を受け止める「チーム3000」公明党議員らしく、気合いを入れて頑張ってまいります。

2月議会は、市民の皆さんからお預かりした大切な税金を、無駄なく公平かつ効果的に使っていくため、市民生活に身近な政策を、きめ細かく審議します。庶民感覚で論戦に挑んでいく決意です。

さっそく18日から21年度補正予算の審議がスタート。25日から22年度の予算委員会が3月12日まで続き、採決がある19日本会議までびっしりの日程です。2月23,24日の代表質問(予算・決算議会では代表質疑)では、24日に大道義知議員(南区)と柴田章喜議員(左京区)、井上教子議員(下京区)が登壇。午後1時すぎころからです。KBS京都で生中継の予定。お時間とご関心のある方はぜひご覧ください。


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