京都市会を分かりやすく皆様にお伝えします。

9月度定例議会が閉会

2009年10月28日

10月28日10時より京都市会本会議場で、9月度定例議会を締めくくる本会議がおこなわれました。

普通決算特別委員長より、20年度一般会計決算ほか16件についての審議の模様が報告され、各会派代表が賛否の理由を述べる討論。公明党は木村力議員(中京区)が、財政危機に直面する京都市の抜本的改革のため、建設的に問題提起をしました。

次に、公営企業等決算特別委員長より、地域水道はじめとする公営企業の決算8件についての審議の模様が報告。地下鉄増収増客や病院事業への私の意見も紹介されていました。討論は柴田章喜議員(左京区)が市民の目線に立った議論を展開。採決では共産がバス事業に反対を表明しました。長年の筋を通しているのかもしれませんが、頑なな姿勢であるとの印象は否めません。

国に送る意見書は、「新型インフルエンザ対策の強化を求める意見書」「核廃絶に向けた取組強化を求める意見書」「安心して教育が受けられる社会の実現を求める意見書」の3つは、全会一致で可決されたのですが、最後が意外な結末となりました。

「子育て応援特別手当の執行停止に対する意見書」に、自民・公明は賛成、共産が反対したのに対し、民主は賛成を表明したのです。6月の臨時議会において全会一致で可決したのですから、執行停止の撤回を求めることに反対する共産の態度がおかしいのは言うまでもありませんよね。

しかしながら、民主都みらい議員団が最高実力者である(と言われる)小沢幹事長の威光に楯ついてまで、地方の実情を真摯に訴えるために公明党とも共同戦線を張るということは、実に勇気ある態度ではないでしょうか。

それに比べて、中央の意向に逆らうはずもなく意見書に反対を表明した共産党議員団の言い分は、いくら口で言い繕うとも、自己撞着の矛盾に満ちていると言わざるをえません。「自公政権は国民の審判を受けた」という言い分は、一見もっともらしく聞こえますが、財源ねん出を言い訳にして市民の心を踏みにじる方針に対しては、会派を越えて言うべきことを言いきるべきであることは誰の目にも明らかです。

下記に、井上教子議員(下京区)が正々堂々と論じた賛成討論の一部をご紹介します。

「いくらマニフェストを実現するためとはいえ、国民に多大な影響を与えるものについては執行停止の対象とはならないだろうと国民の皆様は考えておられたでしょうし、各自治体も同じ思いで準備を進めていたのではないかと思います。地方の実情や意見を聴くことなく、一方的に執行を停止したことは、国と地方の信頼を大きく損なうものです」

場内は騒然として、ヤジと怒号の応酬となりました。私はなぜ共産が反対するのか、まったく理解できませんでした。「6月補正に賛成したのは誤りだったと自己批判できるのか!」と紳士的に(?)声をかけたのですが、共産席からは反応はなく、逆に民主党議員を「政府の方針に反対して自公と結託していいのか」と非難するばかり。

私の個人的意見は、鳩山政権が弱い庶民のささやかな思いを無視する強権的手法に、京都の市会議員団が異論を表明することは、正しいと思います。視線が庶民に向いているのか組織の上層部に向いているのかの違いが、この意見書の賛否に表れていると確信するものです。読者のみなさんのご意見はいかがですか? 

1ヶ月半の長丁場だった9月議会は、10月末に閉会しました。そして、11月18日からは息継ぐ間もなく11月議会。京都市活性化のためには、休む間もありません。う〜ん、頑張り甲斐がありまっせぇ〜っ!

時間をやりくりして、市内施設の現地視察や他都市調査、区内のみなさんのもとへ訪問対話を予定しています。これからも、よろしくお願いします。


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