京都市会を分かりやすく皆様にお伝えします。

予算委員会市長総括質疑

2008年3月18日

3月18日、普通予算特別委員会の市長総括質疑が開催され、朝10時から夜6時半までの長丁場で与野党21名が登壇。来年度予算を中心に市政の重要案件を議論しました。

公明党からは、曽我議員(伏見区)が4番手に登場し、不祥事根絶への市役所改革のために職員から自由に提案を受け入れていく制度の拡充を訴え、市民参加・情報公開・広報広聴充実の流れを加速するように提案。ネガティブな議論が続く空気を一新するさわやかな風を送りました。

9番手は私と同期の平山議員(西京区)です。住宅マスタープラン見直しと周辺部交通網の拡大を訴えたあと、子育て世代の声を反映した具体策を提案しました。野党議員が熱心にメモを取っていたのが印象的でした。これって良いことですよね。

15番手に登場した木村議員(中京区)は、中国残留邦人支援など他の誰も取り上げていない重要案件を取り上げ、前向きな答弁を勝ち取りました。地道に調査を積み重ねている事前の取り組みの姿を見ているだけに、心から感動しました。さすがです。

20番手に登壇した津田議員(伏見区)は、地球温暖化への具体策を主婦の目線で論じました。現場を歩いているからこその説得力です。公明党の強みをいまさらのように教えてもらいました。

予算や決算の委員会の市長総括は、議案審査と局別質疑を終えたクライマックスで各会派の代表選手が市長に真っ向から質問をぶつける晴れ舞台。どの議員も、個性を発揮して熱弁を披露し、大変に興味深かったです。

上下水道局の不祥事で、分限免職された元職員にカンパを募ったという問題に加え、新たに他の部局の幹部にも中抜け疑惑が浮上したということで、開会時に5台以上のTVカメラが取材。騒然とした質疑でした。不祥事根絶はなんとしてもやり遂げなければなりません。与党議員からも激烈な批判が投げかけられました。当然なことです。

各局のクルーが引き上げて、議事も進行した夕方になって、ある野党議員の登壇のときに再び一部のTV局の人たちが入室してきました。物々しい緊張が走ります。その議員の質問自体は、他の会派からも提起された議論とそれほど変わらないものであり、「調査中」との答弁を切り崩せないまま、今ひとつ迫力に欠ける内容で終わったのですが、不祥事を追求し市長を糾弾する姿は、きっちりカメラに収まっていました。

首をかしげるのはこれからです。次の与党議員が登壇すると、クルーはそそくさと引き上げるではありませんか。なぜ、糾弾と追求の場面以外の真摯な議論や具体的な提言を取り上げようとしないのでしょうか。もし、明日以降のオンエアで「与党は市長と馴れ合いだ」というようなイメージが視聴者に植えつけられたら、とんでもないことです。

かつて、私は国会でくりひろげられる党利党略を「パフォーマンスを前面に出したバラエティ政治だ」と批判しましたが、京都市不祥事根絶への真剣な取り組みも、同じような茶番劇に陥れられるのは、まっぴらご免です。明日以降の放映に注目したいです。(ちっぽけな地方議員のミニブログですが、言うことは大きいでっせ!)


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