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2月度文教委員会視察

2008年2月19日

2月19日10時から、文教委員会に所属する議員が一堂に会して、市立白河総合支援学校(左京区岡崎)と市立下京中学校(下京区蛭子町)を視察しました。

知的障害や発達障害のある生徒に対し、社会的自立を目指すために昭和51年に開校した白河養護学校(平成19年より総合支援学校に校名変更)が、平成16年に高等部に職業科を新設し、「デュアルシステム」という学校の授業と企業での職業実習を組み合わせた独自の就労教育を導入した結果、100%の就職率を勝ち取ったとのこと。

屋上の農園、印刷工房、パン工房、喫茶室を案内していただき、生徒さんのいきいきした奮闘振りを拝見しました。地域との交流を重視され、ミルキーウェイという喫茶室は地元のお客さんに好評を博しているとか。素晴らしいです。

生徒さんは遠方であっても公共交通機関で通学しておられるなど、日常の生活から社会経験を積んでおられます。パン製造室でも失敗した生徒をみんなでフォローしているシーンがありました。チャレンジのなかで得るものが大切との方針をお聞きし、賛同しました。

企業とのパートナーシップだけでなく、保護者とも目標を共有して就職活動にチャレンジしていく取り組みをされ、実を結んでいるとのこと。このような特別支援学校に限らず、どんな環境においても大人の意識変革が重要であると実感しました。

続いて訪問した下京中学校は、平成19年4月に5つの中学(19の小学区)が統合されて開校した注目の最新校です。ぴかぴかの設備もそうですが、何よりも斬新な教育理念と地域の熱いサポートが素晴らしかったです。

パンフレットの表紙に印刷されたキャッチフレーズは、「すべては子どもたちのために」――。2ページめには「みんながオンリーワン、みんなでナンバーワン! 日本一の「人間教育」を目指します」――。素晴らしいでしょ!!

カリキュラムも柔軟な工夫が施され、自主的な学習の時間と場所を提供する「学充」ルームやサタディスクール、最新のICT設備などなど、画期的な試みが実践されています。途中で出会った生徒さんたちは笑顔で「こんにちは!」と挨拶してくれました。彼ら彼女らの成長が楽しみです。

また、図書室では、地域のボランティア「下中ささえ隊」の方々がおられました。たくさんの地域ぐるみの熱意が輝いていました。

巷では、教育格差とか一点豪華主義とか批判されていますが、着実に誠実に推進していく中で結果はおのずと明らかになってくると確信しました。人間教育の先駆をきる京都のますますの発展のため、現地現場主義で頑張っていく決意です。


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