これまでの活動報告のアーカイブです。

源氏物語千年紀の提案が実現!

2008年2月14日

多忙な中ですが、あいさつ回りと市民相談現地調査の合間を縫って、烏丸御池にある京都国際マンガミュージアムを訪問しました。嬉しいことに、私が昨年5月議会の代表質問で取り上げた「源氏物語」千年紀事業の具体的提案が実現できているのです!

5月28日の代表質問では、具体案として、(1) 国際源氏物語シンポジウム開催、(2) マンガミュージアムと連携した企画、(3) 子ども版源氏物語製作、(4) 草の根で活動する在野研究家の発表の場提供の4つを提案しました。

このうち、(4) は昨年秋に府庁旧庁舎でのイベントで開催され、私も府内外から参集された愛好家の方々と懇親を深めました。また、(1) は今年11月2〜4日に「源氏物語国際フォーラム」開催が決定しています。そして今回、(2) と(3) が一挙に実現! 2月9日から3月16日の期間中に、「マンガでみる源氏物語の世界」の特設コーナーが設置され、子どもたちに大人気の“達人の紙芝居”に「紙芝居・紫式部」も上演されることになったのです。

館内に入ると、平日にもかかわらず熱心な学生や内外の観光客がおられました。さすがの人気です。「源氏物語の世界」コーナーは、1階の日当たりの良いお洒落なスペースの一角にありました。源氏物語のマンガ10点以上がコレクションされ、華やかに並んでいました。少女版と大人の女性版が多いのですが、男性も楽しめるパロディ版もありました。(写真左)

2階では「紙芝居百年展」が開催中。開館以来4万人に紙芝居を披露した大ベテランのヤッサンこと安野侑志さんが、ユーモアたっぷりに口上を述べると観客は一気にAlwaysの時代にタイプスリップしていきました。幕間に挨拶すると、ヤッサンは快く時間をやりくりして「紙芝居・紫式部」を上演してくださいました。

恋愛遍歴がモチーフの大河小説をどのように料理されるのか興味がありましたが、子どもたちにも関心が持てるようにクイズを交えて工夫を凝らしておられ、感動しました。内容も「皇子の身分から降りたにもかかわらず実力で偉くなった光源氏が若紫との純愛を貫いた」ことに絞り込んだものとし、柔らかな色彩のキュートな絵で表現されていました。素晴らしかったです!(写真右)

また、アンケート記入台が設置されていました。(写真下) 市教委が2月からはじめた事業「ミュージアムロード」の一環で、市内の文化芸術施設を“はしご”するスタンプラリーがあり、各施設で来館者の“ナマ”の声を書き込めるようにされているものです。この、アンケートコーナー設置も、決算委員会と文教委員会で私が提案して前向きな答弁をいただいたものなのですが、素早く実施していただいたことに感動しました。

このマンガミュージアム、2006年11月に開館して以来、約30万人が来場したとのこと。しかも、多くのメディアが評価するように、国内外の観光客だけでなく、学術・芸術・教育機関が視察に殺到しているのです。これは、「はこもの」行政が批判されている中で、稀有の成功事例として胸を張っていいのではないでしょうか。

一部から民間に売却すべきとの意見が出ていますが、営利最優先の市場原理に曝しては、当初の目的が大きく逸脱してしまいかねません。地域ぐるみの教育施設であるだけでなく、国際相互理解を促進する文化交流の重要なアイテムであるマンガミュージアムの発展のため、私は売却論には強く反対するものです。風頼みのパフォーマンスに吹き荒らされて、短絡的で情緒的な議論がまかりとおっては、京都の発展に大きな支障をきたすものと訴えたいです。読者の皆さんの忌憚の無いご意見をお寄せ下さい。

ご存知の方も多いと思いますが、源氏物語千年紀事業は、委員会事務局が我が上京区の元春日小学校に設置されて、グローバルでスケールの大きい企画が多角的に展開されています。公式ホームページも素晴らしいです。ぜひ覗いてみていただきたいと思います。

源氏物語千年紀委員会と京都国際マンガミュージアムのURLを下記に紹介します。

○源氏物語千年紀委員会 http://2008genji.jp
○京都国際マンガミュージアム http://www.kyotomm.com/index.php


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