吉田たかお演説集

公明党京都府本部議員総会

令和2年(2020年)2月15日 京都東急ホテル

 ※2月2日の京都市長選挙は、京都市の未来が決まる重要な選挙。スタートで出遅れ、ポピュリズムに巻き込まれる大混乱の激戦でしたが、現職の門川大作市長が大勝利を勝ち取ることが出来ました。京都市会議員団を代表して「活動報告」を行ないました。

【はじめに】

 こんにちは。京都第3総支部、伏見区選出京都市会議員、吉田孝雄でございます。このたび、2月2日投開票の京都市長選挙におきましては、党員支持者の皆様の絶大なるご支援のおかげをもちまして、門川市長4期目の当選を果たすことができました。心より御礼申し上げます。ありがとうございました。

 また、京都府本部所属の議員の同志の皆さまの、献身的な力強いご支援に対しまして、京都市会議員団を代表して、衷心より感謝申し上げます。ありがとうございます。

【ポピュリズムとの戦い】

 今回の選挙は、京都党を離党した現職市議が立候補し、無党派層や若手経営者を取り込んだ第三極を形成するという、先の見えない三つ巴の乱戦となり、12年前の「951票差」以上の大接戦となるとの緊迫感を持って戦いました。

 また、共産党推薦の候補者は、わかりやすい政策パッケージを掲げ、温和な語り口で早くから浸透するだけでなく、れいわ新選組代表が何度も入洛してマスコミの注目を集めるなど、まさに「ポピュリズムとの戦い」となりました。

 わが陣営は、当初から相乗り批判にさらされ、スタートダッシュもおぼつかない状況で、「どうせ負けることは無いだろう」との安泰ムードを持つ人が圧倒的でありました。
   
 われわれ公明党市会議員団として、「このままでは負ける!」との強い危機感を選対幹部はじめ他党の議員とも共有し、綿密な連携を積み重ねるなか、自分の選挙を戦っているとの決意で動きに動き、サポーターさんなどに限らず、地域に根付いた保守層にも粘り強く足を運んで地上戦を展開しました。

 真剣に語ったポイントは、市民に身近な自治体のリーダーは、一党一派に偏らない多様な民意を代弁する政党と幅広い政策を議論を積み重ねて、「合意形成」を推進する力量が求められる、という点です。

 また、100年に1度のリーマンショックを乗り越えた卓越した行政手腕と、国や府との信頼関係を深めて推進する具体的な政策が、他候補との歴然たる違いです。しかも、パフォーマンスばかりではなく、「空き家税」や「別荘税」など財源も明記しているのは門川候補しかない、こう訴えると多くの方はビックリして、改めて力強い支持を約束してくれたのです。

 公明党府本部主催の演説会を開催したほか、市内4会場で党員総結集の演説会を開催。すべて超満員の大盛況となり、戦いの潮目を変えることができ、終盤は各区で圧倒的な逆襲で、攻めて攻めて攻めまくり、49,000票もの大差をつけて大勝利することができました。本当にありがとうございました!

【SNSの戦いで炎上】

 最後に、SNSなどの「空中戦」について、反省を踏まえ活動報告させていただきたいと存じます。私は、ツイッターやFB、LINEなどで日々の活動をこまめに紹介しており、今回も自分なりに地道に発信していたのですが、SNSのハッシュタグで検索したら、圧倒的な物量で他党がリードし、わが陣営に対してはネガキャンのオンパレード、まさに多勢に無勢でありました。

 そこで、テレビ討論会の様子を報告したり、他陣営の候補者への反論を書き込んだところ、「暇な議員が何を言ってるのか」とか「政策で勝負できないのか」などと、匿名の非難中傷・悪口罵詈が寄せられました。

 特に最終盤には候補者本人が私を「名指し」でツイートし、まさに祭りのような大炎上となってしまいました。そこで大人の対応をしてスルーしたら良かったのですが、それでは、サイレントマジョリティのネット民から敗北の烙印を押され、「公明党がしっぽを巻いて逃げた」と宣伝されてしまうことになります。

 それはあってはならないと腹を決め、「観光公害問題」と「芸大移転問題」そして「社会保障問題」など、3つの政策に絞って論戦を展開。その際には、徹底的にデータを駆使して、論理的に破折を加え、字数制限のあるツイッターで何十ツイートを、これでもかと「連続投稿」したのです。

 その結果、吐き捨てるような読むに堪えない罵詈雑言と人格攻撃にまみれた「リプライ」が、投稿直後からピタッとやんで、今に至るまで、候補者本人からも、宣伝部隊からも、反論が寄せられていない状況です。

 まさに、尻尾を巻いて逃げたのは、相手方の2陣営の方であり、政策論争で公明党の主張が勝利したのだと、「SNS」上ではありますが、満天下に示すことができたのであります。

【今後の教訓】

 今回のSNSでの空中戦では、多くの教訓を得ました。議員という公的な立場で実名をさらしている以上、字数制限のあるSNSでは、言いたいことの真意が曲解されやすく、感情的なバッシングの嵐に巻き込まれて埋もれてしまったり、逆にリツイートで晒され続けてしまうという、リスクに直面するのです。

 かと言って、可もなく不可もないワンパターンの発信だけでは、人の心に刺さらない「自己満足」的なものに終わってしまいかねません。ダイナミックな政策論争や、エスプリの効いたワンフレーズポリティックス、のようなものができれば良いのですが、まだまだ改善の余地があると反省しているところです。

 同時に、地道な日常活動、特にひざを突き合わせて、共感と納得を積み重ねる「訪問対話」が大事だと、改めて確信することができました。そこを怠ると、有権者が何を求めているのかを見抜く洞察力と、幅広い方からの共感を勝ち取る人間力を、本当の意味で身に着けることができないと自らを戒めています。

 いよいよ、京都市の未来に大きな影響を持つ「予算議会」が始まります。京都活性化への論戦に勇躍いどんで、実績を積み重ね、党勢拡大のために全力で戦ってまいります。今後ともよろしくお願いいたします、ありがとうございました!

(広報の在り方や政策論争の大事さを痛感し、これらを多くの同僚議員と共有する活動報告となりました)