2017年5月度 公明党第2伏見支部会
※公明党第2伏見支部は、公明新聞拡大運動で京都府本部が47都道府県で全国1位に輝いた勢いのまま、勇気と歓喜の言論戦を展開。上半期のヤマ場である5月度支部会では、小雨の中を約200名の党員さんが駆け付け、公明党の重大な使命をあらためて確認し、決意を固め合いました。
【はじめに】
皆さん、こんばんわ。本日は月末のお忙しい中、また足元の悪いお天気にもかかわらず、このように多くの皆さんに御参集いただき、心より御礼申し上げます。ありがとうございます!
上半期の公明新聞拡大運動では、皆さんのご奮闘により、第2伏見支部は目標を大きく上回り、京都府本部の全国第1位獲得という歴史的大勝利に貢献することができました。改めて心より感謝申し上げます。ありがとうございました。
本日の支部会では、私から「活動報告」「市政報告」そして「政治学習」と、盛りだくさんな内容となりますが、時間の関係上“早口”になるかもしれません。気をつけるようにしますが、あまりにも聞き取りにくかったらご遠慮なく会場からご指摘ください。よろしくお願いいたします。
【活動報告】
3月23日付公明新聞に私の活動の模様が写真入りで掲載されました。29日付にも続けて掲載されたのでビックリです。たくさんの方々が購読していただいている期間中に連続で掲載され、少しでも「ご恩返し」が出来たかなと喜んでいます。これからも、公明新聞や一般紙に掲載されるよう、バリバリ働いてまいります。ご指導ご鞭撻をお願いします。
23日の記事は、2月度の党地区連会や各地の懇談会などでご報告した内容ですのでご存知の方も多いと思いますが、全国唯一の自転車業界専門月刊雑誌「パーキングプレス」2月号に、私の対談記事が6頁にわたって掲載され、しかも表紙にも登場したのです。
雑誌の表紙に掲載されるなんて、よほどの悪事を働いても、まず考えられないと思っていたので、びっくり仰天です。ただ、専門誌であることから記事の内容はきわめて充実しており、京都市の先進的な自転車政策が的確に紹介されています。
様々な反響がありまして、市内の自転車関係者の方からも「読みました」と声をかけていただいたり、他府県の議員さんからも問い合わせが来ています。先月(4月)に1泊2日で東京に出張した折に、記事の載っている公明新聞を持参して、「パーキングプレス」を発行されている方(この方は自転車駐車場工業会の会長やシェアサイクル協会の専務理事を務めています)の会社を表敬訪問したところ、大変に喜んでいただきました。
しかも、懇談の席で、公明党の東京都議団が自転車政策をリードしていることを高く評価し、今後の活躍に期待していると真心のエールを贈ってくださったのです。「公明党が東京をはじめ各地で躍進しなければ、全国の自転車政策が遅れてしまうのではないか!」との危機感を共有することができました。
このほか、日ごろお世話になっている会社の東京本社やシンクタンクなどを訪問。実り多い語らいを積み重ねました。その活動の模様を、東京信濃町の党本部で山口代表出席のもと開催された「関西議員総会」の席上で、代表活動報告をさせていただきました。最大の感謝を込めて、党員同志の皆さんに報告いたします。
【市政報告】
つづいて市政報告です。受付でもお配りしましたが、定期的に発行している市政報告レポート「吉田たかお通信」第34号が完成しました。これをもとに報告します。(関心ある方は、コチラをクリックしてください)
1面のトップは、公明党京都市会議員団の副団長に就任したこと、そして5月市会の本会議で議員団を代表して門川市長に質問に立った記事です。今回の代表質問では「子どもの貧困対策」「子育て世帯を支援する住宅政策」「自転車走行環境の充実」そして「伏見観光の充実強化」の4点を取り上げました。
今年度から、京都市は「子ども若者はぐくみ局」を新設しました。少子高齢化時代に突入した今、未来への希望あふれる京都市の活性化に「子育て支援」は不可欠です。縦割りを克服して、切れ目ない支援を充実する中、特に子ども食堂など「子どもの居場所づくり」に取り組む団体への支援を求めました。
門川市長は、今年度を「貧困家庭の子供への支援の元年」と位置づけ、子ども食堂や学習支援などの活動を始める団体への助成制度やアドバイザー派遣など、具体的な施策を実施すると明言。大きな前進となりました。
また、広い住宅に住む高齢者の持ち家を借り上げて子育て世帯に貸し出す「住み替え制度」を充実し、若い家庭の市内への転入を促進するよう訴えたところ、本年秋に「マーホーム借り上げ制度相談窓口」が開設されることが決定。国の「住宅セーフティネット法改正」と連動した補助制度も研究するとのことです。
そして、内外から注目される自転車政策については、京都御苑周辺をはじめ各地で普及しつつある「矢羽根」タイプの自転車走行推奨帯を充実するとともに今後の市民意識調査などを提案。門川市長は、自転車走行環境整備を来年3月までに約33Km拡充し、市民や観光客を対象とする実態調査の実施を確約しました。
最後に、伏見観光の充実のため、点から線、そこから面へと拡大する「周遊性」を重視した強化を求め、前向きかつ具体的な答弁を引き出すことが出来ました。
2面では、よしだッシュニュースとして、「文化芸術振興への政策提言」「水素エネルギー普及」「十石舟初乗り式典」などを紹介しています。なかでも、今月に開催された「京都難病連総会」でスピーチした時のこと。終了後に難病団体の方々から「患者や家族に寄り添う公明党に期待しています」と声をかけられました。うれしかったです。
同じページに、地域の安心安全のために奔走した実績写真集も掲載しました。「観月橋交差点の右折矢印の設置」「小栗栖西団地のカーブミラー新設」「醍醐地域のゾーン30指定」「大受団地の棟間道路安全対策」など、コツコツと頑張っています。どうぞ、お気軽に声をおかけください。
【政治学習①:テロ等準備罪について】
さて、市民生活に重大な影響のある国会での様々な議論が、いま大々的に報道されていますので、ここで3つのテーマで詳しく学習してまいります。1つ目はテロの未然防止のため「組織犯罪防止法」の改正が審議されている件です。
マスコミでは「共謀罪」という呼称でオドロオドロしく取り上げられていますので、自公政権が政治権力で罪もない庶民の生活を脅かしているような印象が擦りこまれていますよね。しかし、今回の法改正はテロなどの組織的犯罪を未然に防ぐための喫緊の課題なのです。
これからは、東京オリンピック・パラリンピックやラグビーW杯をはじめ国際イベントが数多く開催され、今以上に世界中から観光客が大挙して来日されます。テロの脅威を真剣に受け止めなければならないのではないでしょうか。187ヶ国が締結している国際組織犯罪防止条約に日本も加わるため、「テロ等準備罪」を盛り込む法改正が不可欠なのです。
先日、公明党山口代表がアラブ諸国15ヶ国の駐日大使と懇談した際、「国際社会が結束してテロに立ち向かおうとする流れの中で、どうして法律に反対する意見があるのか理解できない」という声が寄せられたそうです。
この犯罪の対象は、テロ組織・暴力団・薬物密売組織・振り込め詐欺集団など「組織的犯罪集団」に限定されています。民間団体や労働組合を含め一般の人は捜査対象にはなりません。
この集団が、テロを具体的に計画し、資金や凶器の調達、下見など具体的な準備をした段階で初めて強制捜査の対象になるのであって、居酒屋で上司の悪口を言ったり「殴ったろか」と口走ったら犯罪になると野党が国会などで不安を煽り立てていますが、荒唐無稽な「反対のための反対」と指摘したいと思います。
国連の報告書が懸念を表明したとのニュースがあります。軽視することは良くないですが、国連のグテーレス事務総長や、TOC条約の事務局を担う国連薬物・犯罪事務所のフェドートフ事務局長が、日本政府の法案を歓迎しているという事実は、あまり報道されません。一部マスコミの姿勢は、ちょっとフェアではないと言いたいと思います。皆さんはどう思いますか?
「一億総監視社会」になるという批判がありますが、これは防犯カメラの時と同じではないでしょうか。いま、防犯カメラは犯罪の抑止に効果があるとほとんどの人が認めています。しかし、数年前までは監視カメラと呼んで反対していた人が少なくありませんでした。それと同じで、いたずらに不安を煽る手法が今回も繰り返されているわけです。
つい最近、イギリスのコンサート会場でテロが発生し、20人以上の若者が犠牲になりました。この事件ではその日のうちに犯人が特定され、あっという間に共犯者が逮捕されました。第2弾・第3弾の連続事件を未然に防いだのです。昔と違い、テロ集団の手口は巧妙になっています。一般市民ではなく組織的な犯罪集団を今以上に強制捜査できることは、逆に安全が促進されるので歓迎されるべきではないでしょうか。
以上の理由で、公明党は賛成しました。今回は「共謀」から「テロ等準備」に限定し、対象犯罪も676件から277件に絞りました。公明党は口先のパフォーマンスだけの野党とは一線を画しています。連立政権で言うべきことをはっきりと主張し、市民生活を守ると共に国際社会から信頼を勝ち取っていることを、ともどもに訴えてまいろうではありませんか。
【政治学習②:憲法9条「改正」について】
さて、5月3日に70回目の憲法記念日を期して、安倍総理が憲法についてのビジョンを発表しました。一部マスコミから「安倍内閣が戦争できる国を狙っている」との批判があり、ご心配されている支持者やご友人がおられるかもしれません。しかし、全くの的はずれです。
内容は、自民党がかねてから主張していた「憲法改正」の理念を変更し、憲法9条の第1項・2項は変えずに、新たに第3項を追加するという穏健なもので、公明党が従来から主張していた「加憲」という考え方を尊重しており、評価されるものです。
私たち公明党は、70年前の日本国憲法の条文は1字1句変えてはならないという頑なな考えではなく、「環境保護」「プライバシー権」「地方分権」など、あまり重視されていなかった概念を追加する、「加憲」というあり方が妥当であると主張してきました。今回のビジョンはそれを受け入れたものであると、私は思います。
憲法9条は、第1項と2項で、国際紛争を解決するための「戦争放棄」「戦力不保持」を規定していますが、今回のビジョンは第3項を追加し、災害時の救助や国連PKO、他国に駐留して帰国が困難になった方の輸送を担当する自衛隊の存在を明記するというもので、本日ご出席の皆さんも賛同される内容ではないでしょうか。
今までの憲法論議は、「自衛隊を解体するか国防軍を認めるか」などという極端な二者択一を迫るような論調が多く、国論が真っ二つに分かれる過激なものにヒートアップしがちでした。今回の安倍提案は、このような不毛なイデオロギー論争ではなく、慎重かつデリケートに進めることを心がけています。これは、公明党が連立政権でいうべきことを言っているからです。平和の党公明党が与党にいる限り、安倍総理の周辺にいると言われる一部の過激な強硬派の暴走を食い止める「歯止め」となることが、改めて証明されたものであります。
現在取りざたされている民進党と共産党との野党共闘は、政権打倒のために一時的に手を組んでおり、まさに「同床異夢」にほかなりません。民進党には、自民党よりも右寄りの議員や、共産党よりも左寄りの議員が混在しており、今までも党内がまとまらず内紛が絶えなかったではないですか。
共産党は、70年前の国会審議で、日本国憲法に唯一反対した党であり、その理由が「9条」があるからでした。それが今さら「唯一の護憲政党」を名乗って他党を批判するのは、いかがなものか。多くの人が「信用できない」と言うのも無理ではないのではないでしょうか。
公明党は、反対のための反対や足の引っ張り合いに狂奔する野党ではなく、現実を直視した「バランサー」の役割を果たしています。集団的自衛権の当時も今回のテロ等準備罪法案も、何十回にわたる与党協議を重ねる中で、より現実に即した内容に昇華しています。この点を自信をもって語っていこうではありませんか。
【政治学習③:東京改革について】
最後に、東京改革について申し上げます。一部マスコミから「国で自民党と連立しているのに、東京では小池新党と組むのは節操がないのではないか」という批判があります。しかし、これも全くの的はずれです。
そもそも、東京都は過去2人の都知事が不祥事で辞任したという異常事態の渦中で都知事選が行われました。その折に、公明党は小池さんとは別の人を推薦しましたが、圧倒的な差で小池知事が誕生したのは周知の事実です。この選挙結果を真摯に受け止め「民意」を尊重するのが民主主義ではないでしょうか。
したがって、小池知事に対して都議会公明党は、「反対ありき」ではなく「是々非々」も態度を貫いています。同時に、「東京を改革しなければならない」という問題意識は、公明党が以前から強く訴えてきたところであり、共闘する点が重なっているのが現実であります。
特に、知事の不祥事を機に都政自体に批判が集まっているこの時に、都議会だけが自らの来し方に何の反省もなく行政を非難するだけでは、人々の理解は得られません。まず都議会自身も「身を切る改革」をするべきである、と公明党が強硬に主張し、これを小池知事が受け入れました。
経済活性化・日本再建の重要な正念場です。経済の中心地であり復興の中心拠点である東京が混乱しては絶対なりません。公明党は、どこまでも都民のためという1点に立脚し、小池知事率いる新党と協力して改革を進めることがベストであると決断しました。
実際、私立高校授業料やバリアフリーの問題など、公明党の主張を小池知事が受け入れ、29年度予算に盛り込まれました。報酬削減などの身を切る改革も、公明党の提案に対して、最初は抵抗していた党も最後は協力して実現した。公明党が先陣を切って改革を進めているのです。
かつて、大阪の「橋下劇場」では、自民党や民主党は共産党と組んで抵抗しました。公明党は「是々非々」の立場を崩さず、マスコミなどからは「分かりにくい」「中途半端だ」と攻撃されました。しかし、どこまでも市民のためとの1点でブレなかった。これが今となっては大阪のためになったと評価されています。大阪の混乱と同じことを東京で繰り返してはならない、これが大事なのではないでしょうか。
【最後に】
以上、長時間にわたってしまい、誠に恐縮ですが、重要な点を確認させていただきました。本格的な地方創生がスタートしています。地域に根を張った草の根の視点が求められます。国と地方の在り方が大きな課題として突きつけられている今、一極集中の中央集権ではなく、市民の暮らしを第一に進める地に足の着いた活性化を推進するには、派閥も世襲も族議員もいないネットワーク政党である公明党が前進するしかないと、決意を新たにしています。
「哲学不在」といわれる現代に、生命の尊厳と人権の尊重の旗を高く掲げる公明党が誕生したことは、大きな意義を持つものと確信します。ケネディや周恩来、ゴルバチョフやマンデラなど、歴史に不朽の名を遺した偉人が公明党創立者を高く評価し、人類の未来を託した事実は色あせません。
この使命深い公明党の党員であることに誇りをもって、心を合わせて一致団結し、この夏の大闘争を大勝利していこうではありませんか。
(長文になりました。最後までお読みいただき感謝します。なお、報酬削減・費用弁償廃止・政務活動費透明化など、今回の都議会の改革は、すでに京都市では以前から実現しています。公明党が主導して推進したことを申し上げます)