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2020年12月度教育福祉委員会

2020年12月23日

12月23日10時から京都市会第2会議室で教育福祉委員会が開かれ、兵藤しんいち副委員長(北区)とともに出席しました。2020年最後の常任委員会です。

子ども若者はぐくみ局から「百井青少年村の在り方検討委員会」の報告があり、50年近い歴史を持つキャンプ村の今後のビジョンが議題に。5人の委員が質問に立ちましたが、「星のソムリエ」と異名を持つ兵藤副委員長は、現場を視察した知見を披瀝しつつ、“ここしかない”という魅力を生かす工夫が大事と論じました。

「ひとり親世帯への臨時特別給付金再支給」の報告に対しては、2人の委員が年内給付の進捗状況を質しました。私は先の本会議で討論に立ったので、今回は聞き役に徹しました。保育・学童制度の充実を求める請願は「留保」となりました。

午後からは一般質問。市営保育所の民間移管にかかわる諸課題について、共産党委員らが繰り返して質疑。「民間活力導入」の方向性と「保育の質低下」の問題を“混同”して不安を持つ保護者が一定数おられることに心を痛めます。私は3人の娘が民間保育園にお世話になり感謝していますし、同じ思いの親御さんたちの率直な声を聞いているので、民間移管に頑なに反対する共産党の主張は理解に苦しみます。その他、「子どもみらい笑顔便」と「子ども文化会館」についての質疑がありました。

教育委員会では、今年度継続して審査された「中学校給食実施」を求める請願の結論が出ました。時期尚早であり財政の問題もあるので「不採択」となりました。思春期の子どもの素直な思いや保護者の共通理解を重視するための取り組みは、これからも続けていく必要があると思います。

一般質問では、今月に政府から五か年計画の方針が示された「35人学級」について自民・共産の委員から質疑がありました。「小中一貫校」「大学図書館との連携」も論じられましたが、私は「京都市図書館」について下記の質疑を行ないました。

(1) コロナ禍ではあるが「民主主義の砦」と言われる図書館の役割は重要。市民発信の政策を生み出す力を持ち、知的立国を主導し地域コミュニティにも資する図書館の充実を求める。
(2) 公明党が実現を求めていた「書籍消毒器」が12月から本格導入され、市民から反響が寄せられている。今後も感染拡大防止を含め、市民の利便性向上に取り組んでいただきたい。
(3) 古くなって不要な書籍を廃棄する際に実施する「ブックリサイクル」という試みは利用者のニーズに合致すると思うので、丁寧な広報と共に使い勝手の良いものにグレードアップするよう求めたい。
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教育委員会担当者から前向きな答弁がありました。反対のための反対では価値を生み出しません。これからも、潤いある共生社会を構築するため、具体的な議論を重ねていこうと思います。

保健福祉局からは、障害者福祉計画「ほほえみプラン」中間報告の報告があり、5人の委員から質疑がありました。「公立病院拡充」の陳情の後、一般質問で「年末年始の医療体制」「新型コロナ感染予防強化」などが取り上げられましたが、兵藤副委員長は「動物愛護の市民意見を反映した適切な施策推進」を議論。10月の本会議代表質問で論じた重要テーマを掘り下げて政策提案しました。

共産党の委員が「敬老乗車証問題」を取り上げました。本日付京都新聞に開始年齢の5歳引き上げなど「激変」の見通しが報じられた記事を引用したのですが、これに対し自民党委員が「市民が不安にならない」ための広報周知の強化を訴えるという応酬がありました。共産党委員が何人も手を挙げたので、思わず私も参戦。一足飛びではなく段階を踏んだ情報公開と施策運用を、総合的な視点で丁寧に進めるべきと訴えました。

委員会が終わったのは夜8時前でした。前回に続く記録的な長時間になり、心身ともにクタクタですが、重要な質疑が展開されたことは良かったと思います。コロナ禍での緊迫した日々が続き、市の財政もかつてない危機に直面しています。年末年始も、休みはほとんど取れないかと思いますが、労多きことを誇りとしながら真剣の二字で頑張ってまいります!