京都市会を分かりやすく皆様にお伝えします。

2020年4月市会レポート

2020年4月24日

4月24日10時より、京都市会本会議が開かれました。京都市会は通年議会制なので、来年3月26日までの337日間の会期のスタートです。開会本会議は議長から開会が宣せられて終わるのが慣例なのですが、今年度は現在猛威を振るっている新型コロナウィルス感染症への対策を進めるため、国の緊急経済対策を受けた補正予算が急きょ提出されました。

内容は、特別定額給付金(1人10万円)が最も注目を集めましたが、それ以外にも感染予防対策として社会福祉施設や教育施設にマスクと消毒液を確保する予算3億7,200万円、社会福祉施設の多床室の個室化支援に約9億円、相談・検査体制の強化で10億4千万円、保育園の登園自粛者への保育料還付で1億3,200万円、市職員在宅勤務環境でPC等を導入で2億円などが計上されました。

また、京都市独自の支援策として文化芸術活動が停滞している現状への支援として奨励金制度を創設するとともに、中小企業支援補助金を先月申込日初日で応募が殺到して締め切られたことを鑑み、20倍の10億円の予算を編成しました。子育て世帯支援として児童手当の対象者1人につき1万円を上乗せする特別給付金も予算化しました。

これら総額2,288億2,800万円の補正予算案が提出された4月17日には、公明党京都市会議員団が門川市長を訪れ、市民の声を集約した「緊急要望」を提出。市民の痛みに寄り添った迅速な対策の実行を求めました。(写真左)

「経済・生活支援対策」「医療衛生体制」「相談窓口の体制強化」「情報提供の在り方」「職員体制」「教育子育て支援」「予算執行の精査見直し」の7分野にわたる24項目の具体的提案です。市長は「同じ問題意識を持っています。危機感を共有して、市民の安心のために全力で頑張りたい」と決意を表明しました。

詳細は、吉田たかおのよしダッシュブログで紹介しています。コチラをクリックしてください。PDFもあります。コチラをお願いします。

緊急事態宣言が出された京都市において、通常と同じような議会運営で良いのかという問題意識の元、各会派と調整を重ねた結果、4月開会市会の日程を大幅に短縮し、補正予算案等を委員会に付託せずに「即決」することになりました。

これにより、予算委員会の分科会や討論結了の委員会と採決の本会議で最低でも計4日間の会期が必要であったのが、24日の1日だけの開会となり、市長や理事者の負担を軽減するだけでなく、予算執行の準備が1日も早くスタートすることができることとなったのです。

特に「特別定額給付金」は、困窮している方をはじめ全ての市民に一律で支給されるべきものであり、まさに緊急事態の象徴であります。即決の単日開催という異例の議会となりましたが、多くの市民からご賛同いただけるものと思います。

ただし、前日に議運の理事が会派を代表して「付帯決議」を議論しました。あわせて、本会議の場で賛成討論を行なうこととなりました。我が会派からは湯浅光彦団長(右京区)が討論に立ちました。

PDFはコチラです。ぜひお読みください。

さて、補正予算に関する各会派の思いを凝縮した「付帯決議」の議論の中で、議員報酬10%削減に加えて夏季賞与を15%削減した合計1億円を、コロナ対策の財源に供出する提案が浮上し、全会一致で賛同を得たうえで、市会決議として5月市会の補正予算に組み込むよう求めることとなりました。

この補正予算案に対する「付帯決議」と、議員から15%削減分を財源とする「市会決議」については、京都市会HPに詳細が紹介されています。「付帯決議」はコチラをクリックしてください。「市会決議」はコチラをクリックしてください。

4月に予定されていた常任委員会は、5月8日と11日に延期されました。5月定例市会の議案がそのすぐ後の12日に発送される予定です。おそらく国の第2次補正予算が議題となりそうです。息つぐ間もない慌ただしい議会日程ですが、そのためにも日常の活動がより重要となってくると決意しています。

全世界的な危機です。歴史上まれな事態に直面している自覚をいっそう深め、市民のため京都の未来のため、懸命に頑張ってまいります!