京都市会を分かりやすく皆様にお伝えします。

2019年11月度文化環境委員会

2019年11月19日

11月19日10時から京都市会第1会議室で文化環境委員会が開かれました。めっきり秋らしくなりましたが、湯浅光彦委員長(右京区)のもと活発な議論が展開されました。

環境政策局から「土砂等による土地の埋め立て等の規制に関する条例(土砂条例)」について、11月26日から1ヶ月かけて市民意見募集(パブリックコメント)が実施されるとの報告があり、4名の委員が次々と手を挙げて議論。私も質問に立ちました。(写真左)

伏見区小栗栖地域の大岩山で違法造成された土地の土砂が台風による豪雨で流出して、地域住民に多大な不安を与えた案件を機に、府が条例を改正して規制を強化することとなり、適用除外地域の京都市で同様の規制を定めた条例を制定するものです。

私は実効力が大事と指摘したうえで、不適切な埋め立てによる生活環境の支障という点を曖昧ではなく明確にすべきと論じました。土砂搬入禁止区域指定と埋め立て許可の基準についても具体的懸案を指摘しました。

国の宅地造成法による勧告基準は500m²ですが、府条例で定める許可基準は3,000m²です。市の答弁は今回の条例では府と擦り合わせるとのこと。これについても、埼玉県とさいたま市で基準面積が違うという事例もあり検討の余地は残っていると思います。面積よりも土砂量を重視するなら「m²」よりも「m³」で規定する点も考慮すべきと論じました。

いずれにしても、汚染土砂対策や災害防止は極めて大事であり、決して他人事であってはならない課題です。今後の実効力のため府との連携を重視し、未然防止の徹底と違反行為の迅速な対応を期待したいと思います。また、続く一般質問では、「ごみ収集」「災害ごみ」「まごころ収集」など」が質疑されました。

午後からの文化市民局では、理事者側からの報告はなく4名の委員から一般質問がありました。まず、自民から「交通安全対策」の質疑。交通安全基本条例で規定されている「飲酒運転等の根絶」の中に近年クローズアップされている「あおり運転」も加えるべきとの提案があり、私も関連質疑ですぐさま手をあげ、スピーディーな対応が望ましいと述べたうえで、議員提案条例であるので条文改正も議員側で協議したほうが良いと論じました。

議運の他都市調査でさいたま市を視察した際に、議員提案条例が活性化している中で「委員会提案」という手法が主流との実態を学びました。交通安全基本条例改正も湯浅委員長のリーダーシップでタイムリーな政策形成を期待したいです。

一般質問で、私は「区役所窓口の利便向上」を取り上げました。中でも高齢者の死亡時における行政手続きが煩雑である点を指摘。遺族の負担を少しでも軽減するため、大分県別府市で若手職員の発案で「おくやみコーナー」が開設され、たらい回し的な事務手続きが劇的に改善されたことが評判を呼び、神戸市や兵庫県三田市、三重県松阪市、島根県出雲市、佐賀市などに広がっています。

特に、静岡市では2時間かかっていたのが50分に短縮できたとのこと。窓口をつなぐ際に付き添う「リレー方式」という手法も参考となると思います。悲しみを抱えて訪れる遺族の心に寄り添って、区役所窓口向上総合プラン策定を目指している本市として、煩雑を解消し利便向上するため本格的に再検討するべきではないかと提案しました。

それ以外は「部落差別問題」「二条城修理工事と防火対策」が論じられました。交通安全条例改正への提案など、今後の議会活性化の可能性が拡がったと実感する委員会となりました。

いよいよ来週から11月市会が始まります。(写真右) 決算市会や予算市会と違って短期決戦のスケジュールとなりますが、濃密な議会となると予測します。市長選挙も目前であり何かと注目度も高いこの時期、京都活性化への真摯な議論を展開することこそ市民のご期待に応える道であると腹を決めて頑張ります!