京都市会を分かりやすく皆様にお伝えします。

2017年9月市会・後半戦レポート

2017年11月2日

10月22日、衆議院議員選挙が自公政権の大勝利に終わりました。党員支持者の皆さんに心から感謝申し上げます。公明党はどこまでも庶民の側に立って、経済活性化・福祉の充実・平和外交をリードしてまいります。

さて、週明けから京都市会が再開されました。月曜日に定時定点の醍醐駅前でマイクを握ってご挨拶しようと、いつもよりも早い目に意気揚々と出発したのですが、外環がピタリとも動きません。15分くらいで着くところを2時間以上も渋滞に耐えましたが、結局はあきらめて桃山へUターン。気を取り直して電車で市役所に向かい、後半戦の質疑の準備や予算要望項目整理などに頑張りました。フラフラのリスタートとなりました。

24日は、教育福祉委員会。付託議案は、子ども若者はぐくみ局から辰巳保育所の住所表記変更に伴う条例改正、教育委員会から工事中の3校の契約金額が変更された件など計6件。委員からの質問はなく、陳情に関する質疑と一般質問が行われました。

私は子ども若者はぐくみ局に「病児保育」について、保健福祉局に「ヘルプカード」「動物愛護」について質疑。下記に概要を紹介します。

(1) 国政選挙で各政党が「教育負担の軽減」「子育て世帯への支援」を打ち出した。若い世代の方から寄せられる声の中で、特に「病児保育」の重要性を痛感する。保育園に通う子どもが発熱したら早退や欠勤を余儀なくされてしまう。実情に合うシステムを構築して軌道に乗せるべきである。
(2) 障がいのある方へのサポートを市民1人1人がスムーズに行うことができるため、「ヘルプマーク」を導入する府県が増えている。伏見区の方からの要望として、堺市や宇治市で今年度からスタートした「ヘルプカード」は災害時や緊急時などでもコンパクトかつダイレクトで活用でき、支援する側もわかりやすいので、導入を検討してもらいたい。
(3) 「動物愛護」は人と動物が共生する社会構築の肝となるテーマ。1年半前に「動物マナー条例」審議の際に大変な騒ぎとなった。関係者の尽力もあって、餌遣りトラブルの改善や犬猫殺意処分ゼロに向けた取り組みが着実に進んでいる。今後は「しつけ教室」を普及し市民に浸透するビジョンも重要。教室でランセンスを取得したインセンティブとして、曜日や時間を限定して地下鉄等にペットを乗り入れ可能の車両を導入するなど工夫してはどうか。

いずれも、さわやか訪問対話活動の中で市民の皆さんから寄せられた“ナマの声”を踏まえたものです。積極的に京都市の施策に取り入れるよう求めました。

25日は、決算委員会の原稿執筆と並行して、市民相談の案件でテンヤワンヤ。貴重な語らいもでき、充実した1日となりました。日中と朝晩との寒暖差が激しくなってきました。鼻水が出かかったのですが、病気になっている暇はありません。根性で克服しました。

26日と27日は、決算特別委員会市長総括質疑。市長・副市長とガチンコで質疑する真剣勝負の場です。私は初日の公明党ラストバッターとして登壇。「自転車安全教育」「民泊問題」「自殺対策」「子育世帯への住宅政策」を取り上げるとともに「入学前時の制服購入」への支援を求めました。

NHKで中継される国会の予算委員会のように、立ったり座ったりを繰り返し、アドリブアリ脱線ありのダイナミックの議論が展開できました。詳細の質疑原稿は、吉田たかおのよしだッシュブログにアップしています。ご関心ある方は、コチラをクリックしてください。

なお、総括質疑の録画は京都市会HPの「インターネット録画中継」で視聴できます。このHPの「MOVIE」からもアップできます。

さて、週明けの30日からは、断続的に各会派単位で議員会が行われ、議案への態度が議論されました。平成28年度決算への承認、宿泊税条例などに対する賛否、国に送る意見書などの調整が怒涛のように話し合われ、11月1日に常任委員会と決算委員会の討論が結了。2日の本会議で採決が行われました。

平成28年度決算に対しては、共産党と京都党以外の会派等が承認。公明党が提案した「付す意見」には共産党以外が賛成しました。今市会の前半段階では結輪が出ずに最終本会議での決着となった「宿泊税条例」は共産党以外の賛成多数で可決。各会派で持ち寄って調整した「付帯決議」は、英知を結集した合意形成のたまものです。

決算への「付す意見」と西山議員(下京区)の若々しく清廉な賛成討論、宿泊税条例への「付帯決議」と大道議員(南区)の緻密かつ真摯な「賛成討論」の原稿は、PDF版をリンクします。ご関心ある方は下記をクリックしてお読みください。

決算に対する「付す意見」と、西山議員の「賛成討論」原稿
宿泊税条例に対する「付帯決議」と、大道議員の「賛成討論」原稿

また、国に対する意見書と市会決議についても、各会派の代表が事前調整の場で侃々諤々の議論を展開。公明党代表の国本議員(左京区)と西山議員の奮闘には頭が下がります。最終的に5本の意見書が採択されました。

そのうち、自民党提案の「大規模災害時の法制度に関する抜本的な見直しを求める意見書」は全会一致で、「ライドシェアの慎重な検討と安心・安全で快適・便利なタクシー利用に関する意見書」は維新の会と京都党以外の賛成多数で採択。

そして、公明党が提案した意見書3本も、「受動喫煙防止を進めるために健康増進法の改正を求める意見書」と「食品衛生管理の国際標準化を求める意見書」が全会一致で、「小中学校におけるプログラミング教育氷魚集荷に関する意見書」は共産党と京都党以外の賛成多数で採択されました。

公明党提案の意見書のPDF版をリンクしますので、ご関心ある方は下記をクリックしてください。

「受動喫煙防止を進めるために健康増進法の改正を求める意見書」
「食品衛生管理の国際標準化を求める意見書」
「小中学校におけるプログラミング教育必修化に関する意見書」

このほか、農業の個別保証制度復活を求める趣旨の意見書を共産党と民進党が提案しましたが賛同を得られず不採択となりました。原発再稼働を求めるものなど、共産党提案の意見書も不採択ないし取り下げとなりました。決議では、「違法民泊対策の体制強化を求める決議」と「2025年国際博覧会の誘致に関する決議」が採択されました。

途中、衆院選の影響で休会した9月市会でしたが、濃密な議論を積み重ねて重要議案が成立し、大きな展望が開けました。特に宿泊税条例は、民泊問題と連動して観光と市民生活の共存を志向する京都ならではの政策に昇華することが出来たと思います。大道議員の討論に対して、他会派の議員が野次1つ飛ばさずに真剣な表情で聞き入っていたのが印象的でした。

さあ、9月議会は終わりましたが、息を継ぐ間もなく11月議会が始まります。政務調査活動も待ったなし。来年度の予算編成に向けて、きわめて大事な時期です。研鑽を重ねて頑張っていこうと思います!!