京都市会を分かりやすく皆様にお伝えします。

9月度くらし環境委員会

2016年9月6日

9月6日10時より、市会第2会議室でくらし環境委員会が開会され、久保勝信委員長(山科区)とともに出席しました。

新聞記者だけでなく民報TVクルーも委員会室に入るという物々しい雰囲気。京都市美術館の「ネーミングライツ」問題が注目を集めています。この件に関しては3人の委員が発言しましたが、“線引き”がカギを握っていると感じます。現行制度では歯止めが無いので、何でもありになってしまうとの懸念が拭い去れないからです。確かに、学校や市役所の名前には企業名を冠するわけにはいきませんよね。難しいところです。

それに先立って文化市民局から「旧伏見桃山キャッスルランド第3駐車場」に関する報告があり、6人の委員が質疑に立ちました。所有者の民間業者から市が土地を借り上げてスポーツ施設にリニュアルさせ、第三者に貸し付けるという計画ですが、前代未聞の内容なので、様々な疑義が提示されたのです。

私は、最後の6番めに手をあげて、論点を整理しつつ下記のように議論しました。

(1) この問題は、所有者が大型太陽光発電設置を計画し、景観への影響を心配する市民に配慮した行政がスポーツ施設を計画したのが発端。今さら市が手を引くことは、近隣住民に多大の迷惑をかけてしまう。このことを外してはいけない。
(2) スポーツ施設を運営する事業者を民間から公募する際には、独占使用にならないことが大事。応募業者を審査する検討会議では「市民に開かれた」との観点を精査し、その中身を充実する必要がある。
(3) 運営事業者を選定するという枠組みにこだわると、地域に根付いた市民型の施設には程遠いものになる心配がある。協賛する企業と連携して運動公園を充実する「ネーミングライツ」手法も検討するべきではないか。
(4) 8月に委員会他都市調査で伺った福岡市では、福岡城の跡地でICTを活用したバーチャルな追体験を提供するサービスが実施されていた。今回の騒動の舞台である桃山城も秀吉ゆかりの観光資源が多いので、ユニークなアイデアを検討してはどうか。

また、一般質問では先ほどの「ネーミングライツ」に加え「民泊」「スポーツ推進委員」などが取り上げられましたが、私は「スポーツ振興」の観点から、底辺の広がりと底上げのためにもスポーツに関するNPO法人に着目。草の根の活動を重ねる方々の問題意識を重視し、多彩な意見を吸い上げる「場」をセットしたり、ネットを駆使した情報交換を側面支援するなど、ゆるやかな連帯をコーディネートする重要性を訴えました。

スポーツリエゾンという新しい機構を立ち上げて、スポーツ振興をはかる取り組みが進んでいますが、地域に根差した多種多様な価値観をビジョンに活かしていくべきだと実感します。期待して見守りたいです。

さて、午後からの環境政策局では、理事者側の報告はなく一般質問のみ。私は「ごみ収集」問題を取り上げました。

(1) 7月に、ごみ収集業務評価委推進委員会が開催され、①分別実施率が40%に留まっていることへの苦言、②午前中収集実施への期待と不安、③収集車が70台減少している実態への懸念―以上3つの課題が議論された。今後の取り組み強化が大事である。
(2) ごみ減量を加速するためには、市民に『お得感』を感じてもらうインセンティブが重要。有料ごみ袋の枚数を増やすとか、カラスネット修繕費サービスとか、生ごみ処理機助成の拡充を検討するべきではないか。
(3) 事業系ごみ収集は課題が多い。民泊問題が注目されている中、事業系マンションのごみを収集する業者への指導徹底と具体的な施策展開が大事である。

ごみ減量や循環型社会への転換は、多くの市民が注目されている課題です。これからも、専門的知見をどん欲に学びながら頑張っていこうと思います。

さぁ、いよいよ9月市会が間近に迫ってきました。27年度決算を審査する重要な議会です。気合十分、ギアを入れてスタートダッシュしてまいります。頑張ります! (^O^)/