京都市会を分かりやすく皆様にお伝えします。

11月市会が終わりました

2015年12月11日

11月27日からスタートした11月市会集中審議は、12月11日に最終本会議を迎え、保育環境の整備や耐震改修促進政策などを盛り込んだ補正予算案や自転車政策審議会設置などの条例案、空き家対策条例改正案のなど35議案を可決するとともに、各会派で協議した意見書や決議を採択しました。

このうち、自転車政策審議会設置については、私が10月2日の本会議代表質問で従来の自転車等駐車対策協議会から自転車安全対策をトータルに審議するものにグレードアップするよう提案したことが実現したものです。

また、空き家対策条例改正は、国で空き家特措法が成立したのを受け京都の実情に即した内容に改正するもので、全会一致で可決しました。私はこの議案に愛して12月7日のまちづくり委員会で下記の質疑を展開しました。

(1) 条例の題名が「空き家等」に変更されている。であれば、除却後の空き地が放置されてしまうケースの対応も重視するべきではないか。
(2) 国の法律では一戸建て限定なので、条例で長屋など集合住宅を対象に残す条文改正がされたのは評価できる。今後は市民にとって「格差」があるなどと誤解されないよう、周知が大事である。
(3) 空き家対策協議会を設置することとなった。実効力が大事である。今後は耐震化90%を推進する時期でもあり空き家対策は極めて重要となる。きめ細かな対策が不可欠なので将来的には区単位での協議会も視野に入れるべきではないか。
(4) 空き家予防の観点から「家族信託制度」の普及啓発が重要であり、相続の専門家からも期待されている。

また、補正予算を審査する予算特別委員会第2小委員会が12月3日に開会され、私は「まちの匠の知恵を活かした京都型耐震リフォーム支援事業」の拡充予算について、下記の通り論じました。

(1) 助成率が工事の全額に対して平均30%弱なので、市民が自己負担する額は100万円を超えるケースが多いので、高齢者世帯では「うちは要らん」となってしまい、そのような方が取り残されてしまうのではないか。
(2) 今後は、きめ細かな施策展開が重要になる。助成制度の残金を分割するとか一定の所得未満の方の助成割合を引き上げる等の検討が必要ではないか。

どこまでも、生活弱者の側に立って政策を論じ立案していく決意を、改めてかみしめた質疑となりました。

さて、本会議代表質問は12月2日に行われたのですが、曽我議員団長(伏見区)が提起した「クレジットカード納税」が正式に導入されるとのニュースが大きな注目を集め、翌日付京都新聞の1面掲載されました。議会の報道は通常24面がほとんどなので、1面掲載に感動しました。この件は日経新聞にも掲載されました。それほどエポックな政策提言だったのですよね!

また、これに先立ち、1日には公明党市会議員団が門川市長を訪れ、平成28年度予算編成に関する要望書を提出。重要政策60項目を含む計221項目を取りまとめた本格的な政策提案に対して、市長から「政策の党・公明党のご提案を真摯に学んで予算編成に活かしてまいります」との力強い表明がありました。

12月11日の集中審議最終日の本会議では、国に送る意見書と決議が採択されました。意見書は、公明党が提案した「ブラッドパッチ療法の保険適用及び脳脊髄液減少症の治療推進を求める意見書」「マイナンバー制度の円滑な運営に係る財源確保等、自治体の負担軽減を求める意見書」「大学の機能強化を求める意見書」の3本と自民党提案の「文化庁の京都移転をはじめとする政府関係機関の地方移転の実現による地方創生の一層の推進を求める意見書」の計4本です。

また、自民党が提出した「保育士等の確保対策を求める決議」も全会一致で可決。保育の現場からの声を反映した決議となりました。共産党提案の意見書と決議は賛同を得られず取り下げられました。会派が6つということで、会派間の調整に時間がかかりますが、健全な民主主義のあり方と受け止め、良いことだと思っています。

なお、本会議終了後は若干の打ち合わせ後に解散しましたが、私は市会改革推進委員会の一員として午後から議論に臨みました。会派として提案した「議会報告会」「子ども議会」の具体案を説明。本格的な意見交換のスタートを切りました。今後の委員会の議論に今からワクワクします!

議会は終わりましたが、年末年始もスケジュールがいっぱい。文字通り休みなしです。体力的には大変ですが、1つ1つの仕事を丁寧に誠実に積み重ねていこうと思います。