京都市会を分かりやすく皆様にお伝えします。

9月市会が終わりました

2015年10月29日

9月24日からスタートした9月市会は、補正予算案や26年度決算案のほか、「公契約基本条例案」や「火災予防条例改正案」などを審議し、10月29日の最終本会議で86議案を可決・認定しました。36日間という文字どおりの長丁場でした。

9月25日の補正予算審議では、「プレミアム商品券」「保育所整備助成」「災害復旧事業」マイナンバー通知カード発行業務」などが議論され30日に一部修正のうえ全会一致で可決成立しました。修正の内容は、議員報酬を1割カットしたことによって生じた7,700万円を、今回の補正予算の財源となっている財政調整基金の取り崩し額の減額に充てるというものです。

本会議代表質問は10月1日と2日に行われ、私は2月市会に続いて公明党を代表して質疑に立ち、「地方創生総合戦略」「子育て支援」「空き家対策」「高齢化時代の公共交通」「自転車安全対策」の5点について提言しました。門川市長はじめ理事者から前向きな答弁を引き出せたので、今後に期待大です。

代表質問の模様は個人ブログに詳しくレポートしていますので、関心ある方はコチラをクリックしてお読みください。

10月5日から決算特別委員会が始まりました。市民の皆様からお預かりした大切な税金の使い道をチェックし、市民生活に貢献する政策へと精査するため、決算の審議は極めて重要です。公明党は「反対ありき」ではなく、建設的な政策提言が重要と確信しています。その決意で局別質疑に臨みました。

10月7日 保健福祉局
(1) 健康寿命延伸は重要な課題である。6月に発足したプロジェクトチームに期待しているが、福岡市のマイレージ制度や堺市のポイントラリーといったインセンティブは「はげみ」「手ごたえ」「市民参加」として有効であり、これらユニークな先行事例を健康寿命の観点から検討するべきである。
(2) 認知症対策は重要である。地域に根を張った医師会との連携が進んでいるが、相続などの案件も多いので、今後は司法書士会とのタイアップも重視するべき。特定市民健診の際に65歳以上の場合は別に認知症チェックシートでの活用が必要ではないか、との市民の声がある。特定健診は40歳以上からなので若年性認知症早期発見にも資するものと考える。導入を検討して頂きたい。
(3) 「動物マナー条例」が施行されているが、伏見区内でも鳩の餌遣り規制の要望があったので、地域に応じた対策をお願いしたい。条例審議中に、避妊去勢に取り組むボランティアの方々からの懸念が多く寄せられたが、今後の実際の運用でこれを払しょくする必要がある。登録制の具体的な進め方として専用の皿などを貸与するなども1つのアイデアではないか。
10月8日 教育委員会
(1) 通学路安全対策は重要。本年7月に「通学路交通安全プログラム」が発表されたので、地域のPTAや交通安全見守り隊の方々からの声を受け止め、具体的に推進するべきである。
(2) 学校トイレ洋式化については、平成26年度45校で実施とのこと。体育館や講堂など地域行事で高齢者が使用するトイレも対策が重要である。行事の際には校舎立ち入り禁止がほとんどなので、体育館トイレの洋式化こそ急ぐべき。
(3) 学校での自転車交通安全教育については、各現場で工夫しているユニークな成功事例を共有するような試みも充実するべきではないか。
10月9日 都市計画局
(1) 空き家対策は、26年度は40%の執行率であった。計画性が大事である。空き家相談員の体制を充実するとともに、マッチングPJも力を入れて頂きたい。
(2) 市営住宅の棟と棟との間にある道路の照明のLED切り替え率を拡充して頂きたい。
10月13日 建設局
(1) 烏丸通りの自転車走行環境について当初予算(1300万円)が約300万円の調査費にとどまった。周辺住民の声を重視し今後の事業を迅速に推進して頂きたい。
(2) 自転車安全利用推進企業制度が2月に創設されたが、形骸化しないために、協力企業側からの生の声を重視して改善や充実を重ねていくべきではないか。
(3) 小栗栖排水機場の賠償が注目されているが、今後の運営体制を無視できない。再発防止策が大事である。

局別質疑を終え、会会派の代表が2日間にわたって市長・副市長に総括的に質疑する市長総括質疑には私は登壇せず、曽我議員団長(伏見区)、西山議員(下京区)、久保議員(山科区)、湯浅代表幹事(右京区)、川嶋議員(伏見区)、日置議員(北区)の6名が議論し、新聞等でも大きく取り上げられました。

10月23日は常任委員会に付託された議案を審査する日。まちづくり委員会では、建設局から提案された「京都市四条烏丸駐車場」を廃止する議案に対して手をあげ、廃止に伴って近隣駐車場を探す車で渋滞したり自転車やバイクが放置される懸念を表明し、施策の丁寧な推進を求めました。

また、理事者報告についても質疑。「住宅マスタープラン見直しの答申と市民意見募集」については、二世代住居改修助成制度や一戸建て賃貸住宅敷金助成など具体的な支援が必要ではないかと指摘。市営住宅の自治会役員高齢化の対策としての支援制度やバリアフリー総点検するべきと論じました。

「路面下空洞調査」の報告に対しては大いに評価したうえで、今後の継続的な調査と具体的な工事の実施を着実に推進するべきと主張。建設局長から「全力で取り組む」との力強い答弁がありました。

決算や付託議案については、各会派で慎重に審議した結果、28日の討論決了で委員会での採決が行われ、29日の本会議で可決成立しました。「公契約基本条例案」と「火災予防条例改正案」については、共産党から修正案が提出されましたが、他会派からの賛同を得られず原案が可決されました。

国に送る意見書は、公明党が提案した『難病対策の充実に関する意見書』『ICT環境の整備・充実と利活用による地域活性化とふるさとネットワークの推進を求める意見書』『地方創生に係る新型交付金等の財源確保を求める意見書』3本はすべて各会派の賛同を得て可決されました。

共産党や民主党から、「安全保障法制」「TPP」「マイナンバー」など、自公政権が推進する政策を批判する内容の意見書案が出されましたが、公明党は各会派との誠実な意見交換をリードし不採択となりました。健全な合意形成が実現でき良かったです。

可決された意見書はすべて公明党提案のものです。内容は京都市会HPに掲載されていますので、コチラをご参照下さい。

休む間もなく、議員団で取りまとめる28年度予算編成への要望を精査する作業に着手。11月の提出を目指して、喧々諤々の議論を重ねる予定です。

そして、11月市会もあっという間にやって来ます。11月20日に議案が発送される予定ですので、12月初旬までは断続的に市役所に登庁して、山積みの仕事に頑張る日々が続きそうです。うひゃーです!

スケジュールの合間を縫って、ひざ詰めの市民相談や爽やか訪問対話活動にもバンバン走り回っていこうと思います。ワクワクです! 木枯らしの舞いそうな冷え込む季節に突入しました。体調管理に留意しつつ、張り切って頑張ってまいります。