京都市会を分かりやすく皆様にお伝えします。

6月度まちづくり委員会-2

2015年6月25日

6月25日10時より、市会第2会議室でまちづくり委員会が開会され、曽我修委員(伏見区)とともに出席しました。常任委員会は原則として毎月第2週と第4週に開催されるので(まちづくり委員会は木曜日)、2週間がかりで研鑽を重ねて準備した質疑を頑張りました。(写真左)

建設局から、「私道整備助成制度」の改正について報告がありました。市の道路ではない自己所有の道路(いわゆる私道)が陥没したりガタガタの状態で危険な時には、かつては住民側が全額負担で修復しなければなりませんでしたが、市民の皆さんの声を反映して行政の助成制度がスタート。その後に住民負担が4分の1に軽減されたほか、「袋路」も対象に含む等といった拡充が進んできました。

今回は、受付期間を従来の3か月間からほぼ1年間に大幅延長されると同時に、申請書類の手続きも改訂されるとのこと。柔軟な発想で「困っている市民」の側に立った施策への前進が図られるので、私個人は大歓迎です。曽我委員も制度の充実を評価しつつ、住民合意の点など実際の現場感覚に裏付けられた質疑を展開。さすがです!

私は、一般質問で「木幡池周辺の通学路問題」と「自転車走行環境」について取り上げ、市民目線の議論を展開しました。

(1) 木幡池周辺の通学路問題は、そこに居住される市民が「陸の孤島」と自嘲される実情から前進しない膠着状態が続いている。橋を架けることは様々な事情で困難であるならば、遊歩道を設置するなど、前向きなビジョンを府や地域住民と検討するようお願いしたい。
(2) 6/24第1回京都市自転車走行華僑整備ガイドライン部会を傍聴した。そこで得た知見を踏まえて下記に提言したい。
左側通行の徹底が大前提との意見が出た。大いに賛同する。五条通りの自転車専用道路は現時点では両側通行が可能になっている。国道なので市が口出しできにくいかもしれないが、将来的には一方通行とするべきである。まずは御池通りで一方通行を徹底する施策展開を果敢に実施してもらいたい。
今出川通りの話題が出た。ここは2車線で幅が狭く、路肩に専用白線を引いたレーンを設置することは困難との意見は、実情を踏まえていると首肯できる。2車線のうち歩道よりの車線をバスと二輪車の専用路線に特化するべきではないか。海外のように看板や標識を充実するとともに、違法走行や駐車違反への取り締まりも中途半端にしてはならない。
路面標示として「矢印」や「矢羽根」を充実するとともに、看板や標識も含めたトータルな「見える化」が大事ではないか。同時に、経年劣化で見えなくなってしまう観点を忘れてはならない。弁柄色は雨天や夜は視認しにくい欠点がある。京都らしさを追求するのは良いが白線を引くなどの目立つ工夫が不可欠。警察とも連携を深めて、しっかりと進めてもらいたい。
バス停に切り込みを入れるというアイデアは良いが、具体的に進めるとなるとさまざまなデメリットも出てくる可能性がある。画一的な施策展開ではなく、現場の実情を精密に分析する必要がある。ボラードを有効利用するなどの知恵を大事にしていくべきではないか。

ちょっと専門的すぎて「マニアック」と言われそうですが、自転車問題を必死に研鑽している1人として、具体的な意見を述べることが京都活性化に直結すると確信し頑張りました。前向きな答弁が出たので、今後の展開を注視していこうと思っています。

午後からの都市計画局では、理事者側からの報告はなく一般質問のみ。私は2番手として登壇しました。下記に概要を紹介します。

(1) 健康長寿の促進や交通安全の推進など、「歩くまち」政策はきわめて重要だが、クルマから公共交通への転換を促進するためにも、高齢化対策への視点を喚起したい。具体的には自宅から駅やバス停までいけない人が急増する点への対策として、山科区や伏見区、西京区など周辺部の住宅街に住む高齢者が免許返納後に移動手段がなくなって家にこもってしまわないためにも、「デマンド交通」を検討するべきではないか。
(2) 四条通り拡幅工事が大きく取り上げられているが、河原町通りの発展も重要である。連動して渋滞が解消される施策展開が必須である。河原町商店街の方の意見を聞いたが、バス待ち環境の充実やマナー向上が大事だと実感した。ソフト・ハード両面の具体策を検討するべきである。

今回は、「歩くまち」「通学路」「自転車」の3点でしたが、それ以外にも「市営住宅」「空き家対策」「防災インフラ整備」などの重要案件を担当するまちづくり委員会の役割は重要だと確信します。委員会の質疑に奮闘して市民の皆さんのお役にたてる様、頑張ってまいります。

さて、6月19日は市会改革推進委員会が開会されました。私は副委員長という重責を担っていますが、公明党を代表するという立場でもあります。議会改革をいっそう進めていくため、元気いっぱいに斬新かつ柔軟な議会への提言を述べました。(写真右)

以下に抜粋して紹介します。

(1) 『議会報告会』については、議員個人や会派主催の報告で十分との意見があるが、「特定会派は行きにくいが超党派なら行きたい」という考えの市民のニーズにこたえるためにも、議会主催の議会報告会が必要である。多摩市では超党派で駅頭ビラ配りを敢行し関心を高める努力をしている。先行して頑張っている自治体の議員さんと意見交換したところ、常任委員会単位の報告会を志向していた。京都市会も常任委員会の議論のレベルは高いので、市民のニーズに応えられるのではないか。
(2) 『投票率向上』については、具体的な提案として高校生とのワークショップを実施してはどうか。18歳選挙権が導入されたが、学生にとっても議員とひざ詰めで意見交換する経験は重要であるとともに議員側も得る物は大きい。高校生が市会本会議を傍聴する場を拡充するとか、高校生の代表が議席に座って「環境問題」「教育問題」「まちづくり」などのテーマで議論を交わす“高校生議会”も試行的に実施してはどうか。
(3) 『議会の情報発信強化』については、SNSを駆使する先行事例を研究していくべきである。同時に議長・副議長の記者会見を定例化してはどうかと提案する。二元代表制の一翼を担う議会への関心も高まっている。号泣会見事件などネガティブな側面が強調される中、内輪だけで否定するだけでなく、議会の重要性や実績などを広くPRする機会を進んで作っていくべきではないか。

従来型の常任委員会や特別委員会と違って、市会改革推進委員会は「議員間討議」が基本スタイルです。縦横無尽な論戦が展開されるという理想にはまだまだ至っていないかもしれませんが、思想信条の違う会派の議員同士が、真摯に誠実に議論を重ねていく姿勢は素晴らしいと実感しています。これからの展開が最高に楽しみです!