平成21年公営企業決算特別委員会総括質疑
※1期目の3年目は公共交通やインフラを所管する交通水道委員会に志願し、現地調査を重ねて議論を重ねていきました。公営企業決算の総括質疑では「市立病院」の患者家族のクレーム対応や院内保育所の改善を提言。重要課題である「地下鉄増収増客対策」や「駅ナカビジネス」を取り上げ、政策の推進に大きく貢献することができました。
【はじめに】
◆吉田孝雄委員公明党のラストバッターということで緊張しておりますが、元気いっぱい質問させていただきます。よろしくお願い致します。
私ども公明党は、文化芸術の振興が京都活性化にとって不可欠であると確信し、具体的な提言を数多くさせていただいていることは、市長をはじめ理事者の皆さん、また各会派の委員の皆さん、よくご理解いただけていることと存じます。その末席に連なる一人と致しまして、及ばずながら詩の一節をご紹介させていただきます。
アメリカの民衆詩人ホイットマンは『草の葉』という詩集で次のように謳いました。「さあ、出発しよう。悪戦苦闘を突き抜けて。決められた決勝点は取り消すことができないのだ」――この雄大なロマンにあふれた詩は「大道の歌」の後半部分にあります。「大きな道」を堂々と歩むというタイトルです。
いみじくも我が会派の団長の名前(大道議員)と同じでありますが、ここで謳われた「取り消すことができない決勝点」とは何か。私は、それは京都市財政危機の克服であると確信しております。今の苦境を乗り越え、再建を勝ち取って、まさに勝利の凱歌を高らかに上げたときに、昔あった『プロジェクトX』のような番組に取り上げられるぐらいの「奇跡のドラマ」になるのは違いありません。
それくらいの歴史に残る苦闘を、いま市長を先頭に歯を食いしばって戦っておられる職員の皆さんに敬意を表するとともに、私自身も微力ながら貢献させていただきたいと念願して質問に入らせていただきます。
【市立病院事業】
最初に、市立病院事業につきましてお聞き致します。人口減少社会に突入し、高齢化が進む中で医療は大きな問題に直面しています。多くの自治体病院が経営危機にひんしており、京都市立病院におきましても厳しい局面にあることは、本日も多くの議論が交わされたとおりと思います。そんな中、院長をはじめ関係者の皆さんが市民の命を守るため昼夜を分かたずご尽力いただいており、感謝の気持ちでいっぱいでございます。
特に、先日の局別質疑におきまして、院長が「ほかの病院が嫌がるようなこともあえて引き受けています」と決意を吐露しておられまして、私は感動しました。是非、市民の方々が「市立病院に行きたい」「市立病院でよかった」と喜んでいただけるような、愛され信頼される病院になっていただきたいと祈っております。
しかしながら、時代の激しい変化の中で、今までなかった問題が出てきて、対応が急がれているものも少なくありません。その中でも、いま問題になっております「モンスターペイシェント」についてお聞きをしたいと思います。
学校に保護者の方がどなり込んで来られるようなケースが頻発して「モンスターペアレンツ」と言われているわけですが、病院に対しても患者さんやご家族が文字どおりモンスターとなって押し掛けて来られるケースが増えておりまして社会問題になっております。この「モンスターペイシェント」については20年度どのような実態があり、どのような対応をされてきたのか、また今後の課題はどのような点なのか、これをお聞かせいただきたいと思います。
◎細見副市長答弁
「モンスターペイシェント対策」についてでございますが、これはその患者さん以外の患者さんに対してのダメージ、周りへの迷惑、それから医者自身も大変ダメージを受けているという報告を受けております。
別のところで、病院経営で成果を上げている院長の言葉がございまして、何が一番自分のやったことで成果があったかというのは、この「医療トラブル」からの医者の解放を自分及びスタッフでやったという報告などは、非常に私は参考になると思っております。
今はどういうことをしているかと言いますと、とにかく一人で対応しないと、近くにおる人と複数で対応する。それでもなお対応できない場合は、「コードホワイト」ということで館内放送をしましたら、二,三十人集まってきまして、数で圧倒するということでしょうか。これが去年と今年で6件ずつございました。
それでも,暴力的に蹴られるとかそういう状況にあるときは、警察の方にお世話になるということでございますが、京北病院ではリスクマネージャー、今年から安全マネージャーと言っているんですが、2名でこういったことに対して、できるだけ処理するように努めております。
◆吉田委員
私は、この「モンスターペイシェント」は二つのタイプがあると思います。一つは逆恨みか何かで病院に悪意を持たれて、やることなすこと気に入らないということで、何かあるたびに苦情を持ち込んでこられるようなケースでありまして、こういう場合は理不尽な言い掛かりを繰り返すような、ある意味犯罪的と言えるわけでして、ドクターやナースなどにも危害が加えられるようなおそれもありますし、またほかの患者さんにも非常に迷惑なことだと思います。断固とした水際の対策が必要ですし、これを着実に進めて現状に即して柔軟に対応していただきたいと思います。
ただ、もう一つは状況が違って、患者さんとか、あるいはそのご家族が、治りたいというお気持ちが強くて、その思いが高じて無理を強要されるというようなケースが重なって、エスカレートしてしまうということも多いのではないかということも感じます。
個人的なことで恐縮ですが、私の母親が8月に急性心不全で一時危篤状態に陥りました。近所の民間病院のお世話になりまして、今はもうお陰様で退院をしているわけなんですけれども、丁度そのとき隣の病室の患者さんが大変厳しい状況で、ご家族が執ように担当医の先生に食い下がっておられまして、それが余りにも堂々巡りになっており、そのときに、「モンスターペイシェン」トという言葉がよぎったわけなんです。
ご家族にしてみましたら、もう必死に訴えておられるわけですから理解はできないことはないんですけれども、やはり深夜勤務のお医者さんとか、あるいはナースの皆さんにとっては、本当に大変な対応を余儀なくされるわけですし、心身をすり減らしておられるんだなと思いました。
そういう意味では、医療現場での苦情をエスカレートさせたとしても、お互いが何のプラスにもならないわけで、ちゃんとした仕組みを作って、それを充実させていくということをしっかり積み重ねていただく、それが大事だと思います。
是非、患者さんやご家族の方々のわだかまりとか不信感を受け止めていただいて、それをしっかりヒアリングをして、専門的な説明やアドバイスをされるような「窓口」を今以上に整備をしていただいて、時代に即応していく必要があると思いますけれども、いかがでしょうか。
◎細見副市長答弁
おっしゃるとおりでございまして、今後は、先ほども申しましたように安全マネージャーが2名おりますので、この人と事務局の方の担当者とで、穏やかにおさまるように、納得していただけるように努めて参りたいという風に思っております。
【院内保育所】
◆吉田委員
次に、院内保育所についてお聞きします。医師不足、看護師不足の対策や待遇改善に資する院内保育所については、昭和52年という早い段階から開設をされておられるとお聞きしまた。こうした先進的な取組、そして関係者の長年のご尽力には、本当に心から敬意を表するところでございます。
ただ、決算委員会初日の「書類審査」のおりに、4月から3月までの委託料の金額を電卓でずっと計算をしてみますと、1億円に上りましたので、市内のほかの病院とか、あるいは他都市の病院との比較を調べていただいたわけです。そうすると、かなり突出した額であるということでありました。
また、平成16年の外部監査の報告書を調べさせていただきましたら、監査人の方は、改善を要する事項という項目ということで、3点に分かれて問題提起をしておられるわけです。一つは、内部委託の運営では責任の所在がはっきりしないということ。二つが、人件費をはじめ支出内容が不明朗になるということを指摘されております。そして三つ目は、随意契約は競争原理が働かないというものでございました。
私は、随意契約ではなく入札にするべきであるとのご意見は、いま透明化が強く望まれている時代でもあるわけですから、多くの市民の皆さんからも賛同をいただけるものであると思っております。
そこで,問題になりますのは、他都市で同じような事例、すなわち院内保育所の委託を随意契約から入札にした、そのようなケースは実際どうだったのかということであります。これは成功しているのかどうか、あるいは実際に保育の質の差があって、苦情が続いているような事態になってしまっているのか、この点に関しましては、非常に多くの市民の皆さんもご関心がおありだと思います。その点はいかがでございますでしょうか。
◎細見副市長答弁
他都市のこういうケースでございますが、先ほど先生がおっしゃったように、京都市は1人当たり241万円、収入を引いても240万円、これが他都市の比較ということになりますと、37万円から、多いところで162万円、おっしゃるように突出しているというわけでございます。こういったことにつきまして「改善するように」という監査の方からも指摘を受けたところでございます。
院内保育所というのは、非常に大事なことだと、京都市の市立病院がこれから選択される病院になるためには、こういう施設があるからこそ400名以上に上る看護師、あるいはお医者さんでも46名の女性の方々が、安心して医療に従事でき、魅力ある経営に努めていただくということになると、非常に重視しております。
◆吉田委員
実際に私が今お聞きした「保育の質」自体についてはどのような状態が、他都市であるのか、この点はいかがでしょう。
◎細見副市長答弁
今、名古屋の市立東部医療センターというところがございますが、これは21年度から株式会社に委託しまして、非常にうまくいっているというケースがございます。それから、大阪の方の総合医療センターにも、これは社会福祉法人に委託しておりましたが、21年度から株式会社に委託するということでございます。
◆吉田委員
いずれにしましても、今後も議論を重ねて、長年貢献されてこられた方々への処遇をはじめとしまして、納得できる結論を出していただく必要があると思います。京都市財政危機への思いは、だれもが共有しているわけですから、粘り強い議論を是非お願いをしたいと思います。
【地下鉄増収増客】
次は、地下鉄増収増客についてお聞きします。私は今、大げさではなくて、寝ても覚めても地下鉄の増収増客が頭の中にずっとありまして、最近は夢にも出てくるぐらいでございます。午前中の質疑で由木副市長が「国から冷たく言われている」とおっしゃっておられて、今晩も眠れそうにありません。
それはさておき、交通水道委員会におきましても、何度も具体的に提言をさせていただいておりますし、また今議会の代表質問でも思いを訴えさせていただいたところ、思いもよらない由木副市長からの前向きなご答弁をいただいて、非常に心が弾んでいるところでございます。これからも責任を共有するとの思いで、色々と提言をさせていただき、増客を勝ち取って参りたいと念願をしております。
その中で、公共交通の増客のみならず、地球温暖化、また渋滞緩和の切り札とも言うべきパーク・アンド・ライドでありますけれども、先日の代表質問でもこの烏丸線の十条駅近くの斜久世橋ジャンクションの有効利用という構想を申し上げました。しかしながら、これはすぐというわけにはいきません。長い時間がやっぱり掛かるということは理解しております。
そういう意味では、段階を踏んでいただいて、例えば地下鉄の竹田駅に今ある職員駐車場を少しずつ整備していただきまして、これを有効利用していくということも一つかと思います。これにつきましても、是非とも前向きな検討を進めていただきたいということを、まずご要望させていただきます。
質問に移ります。1点目は、地下鉄の出入口が地上ではなかなか目立たないということに対する取組でございまして、「乗っておくれやす大作戦」というプロジェクトにおきましても、駅を中心とした「案内表示の強化」というテーマにおいて、地下鉄駅の場所をより分かりやすく表示することによって、利用者を駅に積極的に誘導するということがございまして、これは非常に大事なことだと思います。
ところが、現状では、地上にある地下鉄の看板が見にくいとか、海外の方をはじめとされる観光客にとって不親切な実態ではないかというような、そういうお声をお聞き致します。私も見のがして通り過ぎたことが実際にありまして、自分のうかつさが原因ですけれど、やはり工夫するということも大事かなという風に思います。
景観であるとか、いろんな理由があるかとは存じますけれども、是非見付けやすい工夫を凝らすなどの改善をすべきではないでしょうか。こういう取組は、実は市民から見て分かりやすい「インパクト」として伝わるわけでございますので、これは非常に大事かなと思います。将来のためにも、まず全庁会議でしっかりご検討いただき、前向きな推進をしていただくということをお願いしたいと思いますが、いかがでしょう。
◎由木副市長答弁
地下鉄駅の案内表示でございますが、私も4月に京都に参りまして、分かりにくいなと思ったことの一つでございます。現在は、各駅の出入口の壁面あるいは歩道などに電照式の駅名標、これはシンボルマークでございますけれども、例えば四条駅ですと4箇所、三条京阪ですと2箇所、烏丸線で合計48箇所、東西線で39箇所、全部で87箇所に設置しております。
それ以外にも、出入口の上部に「駅名表示」は致しておるところでございます。それから、あと4箇国語の表記を進めてきておりまして、東西線は当初からやっておりますけれども、烏丸線は19年度までに一応完了したということでございます。
それから、JR駅の案内が非常に分かりにくいというお話もございまして、これも事業者のご協力もいただきながら、昨年の11月から充実に取り組んできております。ただ、まさに先生がおっしゃいましたとおり、地下鉄の駅周辺、観光客がたくさん来られ、初めての方もいらっしゃいます中で、こういう方々の案内としては、非常にまだ足りないという認識を持っております。
市長からも「全庁で取り組め」という風に、この間もご指示をいただいたところでございます。交通局だけで、これは解決できる問題ではないと思いますので、まさに関係部局が一丸となって、今後は事業者とも色々連携しながら取り組んで参りたいと思っております。
◆吉田委員
先ほど、ほかの委員の質疑のときに、市長からも「二条城はたくさん観光客が来られるけれども地下鉄を利用しておられない」とおっしゃってました。例えば、二条城は幕末のあの混乱のときに、近藤勇や松平容保など、いろんな著名人がうろうろしていた場所でありますので、それにゆかりのいろんな物品を見に来る人も多いわけでございまして、例えば、それは地下鉄の階段を下りた場所に陳列しているといったら、その地下鉄利用が増えるきっかけになるわけでございます。
また、先ほど下村委員も非常にユニークなアイデアをご提起しておられるわけですけれども、例えば小野駅でしたら小野小町であるとか、五条駅でしたら牛若丸とか、色々そういう工夫も、是非よろしくお願いしたいと思います。
【駅ナカビジネス】
最後に、駅ナカビジネスについてお尋ね致します。駅売店の工夫、駅ナカスイーツの出店、ATMや自動販売機の導入と、幾つか着実に進めておられます。また、若手職員のブログでの情報発信とか、多角的にやっておられまして、これは本当に積極的な展開によりまして、20年度決算におきまして前年度の約2倍という結果が出ておりまして、これは評価されることではないかと考えております。
また、20年度からは、これは全庁を挙げまして、また今年度にかけて継続をされて、若手職員の方のプロジェクトも推進をされておられますので、こことのタイアップも是非期待をしていきたいと思っております。いずれにしても機運を盛り上げて、本格的な具体的計画に着手をしていくときであるということを期待しているところでございます。
ただ、25年度に5億円達成という目標でございますので、5年間で5倍という大変な数値であります。私は、衆知を集めて市民参加を目いっぱい促進していけば、奇跡は起きるということを確信しております。
そこでご提案したいのは、物販計画をより大胆に、同時により柔軟に、そしてち密に組んでいくべきではないかということであります。
今も京都駅や三条京阪などで好評の駅ナカスイーツにつきましても、協賛していただいている企業の皆さんは順番待ちということでございますので、前例に捕らわれることなく、民間活力を重視して知恵を絞り合っていただきたいということもお願いをしたいわけでございます。
例えば、和風スイーツというのは、本当に「京都ならでは」でございます。京都らしさをPRできるアイテムでもあるわけですので、今も女性客の方々が行列をされているのもお見かけをしております。例えば、新しい展開としましては、女性の心をくすぐる工夫としまして「わけありスイーツ」の販売です。ぱりんと割れてしまって、これは売れないわと言って廃棄するのではなく、これを半額とか、それよりも安くすれば、行列をされるような方が口コミで広がっていくというのもあるのではないかと思いますし、またプチスイーツのトッピングを自由に選べるとか、こういうこともおもしろいのではないでしょうか。
また、竹田駅では3月に期間限定で「駅ナカ物販」の社会実験をされたわけでございますが、これで終わりではなく、中長期の計画を推進するべきであると思います。特に、地下鉄というのは、どうしても消防法の制限があって、色々出店とかが大変やということをお聞きしているわけですけれども、竹田駅は地上にあるわけでございますので、この点はクリアしているわけです。是非、物販計画を強化していけばどうかと思っているわけでございます。
スイーツの工夫、そして竹田駅の新たな物販実施、これを拡張していただくという2点につきましてご答弁をお願い致します。
◎由木副市長答弁
駅ナカビジネスは、今後5年間で5億円を目標として積極的に取り組んで参りたいと思っております。さきほど色々なアイデアを頂きました。一つ一つよく検討をさせていただいて、できるものから積極的に取り組んでいきたいという風に思っております。
現在のところ、四条駅の構内で駅ナカを積極的に展開するという準備を進めているところでございます。これに当たりましてアンケートなどを採りますと、やはり男女を問わずコンビニとかカフェとか、あるいは本屋といったようなことに対するニーズが高いようでございます。
また、11月にはヒアリング形式において、色々アンケートを採ったり致しまして、住民のニーズもできるだけ細やかに把握をする中で、より有効なことを考えていきたいと思っております。
先生ご提案のスイーツにつきましても、今年「駅ナカオリジナルスイーツ」というのを公募致しておりまして、4作品を選定しております。パッケージも、これは芸術系の学生の方を対象に募集をさせていただいたりしておりまして、「駅ナカでしか買えない製品」というようなものも取り組んでいきたいという風に思っているところでございます。
この点については,非常にたくさんお客さんが来られる四条とか京都、これは正にメインとしてやって参りますけれども、商売ベースで言いますと大体1万5,000人ぐらいの乗降客がある所は、ある程度成り立つということのようでございますので、こういった駅を中心に今後、店舗展開を考えて参りたいという風に思っております。
◆吉田委員
期待をしております。どうぞよろしくお願いを致します。私自身、いろんな市民の皆さんから取材をさせていただいております。特に、女性の方々からは本当に積極的にアイデアを頂戴しています。
幾つかそれをご紹介させていただきますと、まず一つ目は、東京とかではラッシュを避けて早朝に通勤電車を利用されて、早いうちに会社の近くの駅に到着される。それで、そこの駅ナカのカフェで9時前まで悠々とモーニングを食べてから出勤される、こういう方が多いらしいので、先ほどのご答弁のときにもアンケートをやったということですが「駅ナカカフェ」の誘致も非常にいいということはアドバイスをいただきました。
二つ目は、子育て中のお母さんは、ずっと子どもさんの面倒を見ておられる中で、たまにはショッピングに行くとか、エステに行きたいなというときがあります。そのときには地下鉄に乗って、その構内のスペースのどこかで一時保育施設があったら、地下鉄まで子どもさんを連れて来られて、そこに預けて近所の駅ナカ店舗でショッピングを楽しまれるのではなかろうかというご意見もあります。
また三つ目は、電車の到着合図の音響を工夫してはどうかというご意見もございました。もうすぐ着きますよという前に音楽が鳴るというのが、全国的にいろんな駅でユニークな発車音とか到着音がありまして、それを集めたCDが非常に好評らしいということでありまして、京都の地下鉄も参入されたらどうかというユニークな提案がございます。私も、これはおもしろいなと思いました。
四つ目は、小学生と保護者がペアで「スタンプラリー」に参加されるような、そういう取組もいいのかなと。子どもたちだけでは、なかなか危険ということもありますけれども、親子で地下鉄巡りをされてこられるということでございます。子どもさんが地下鉄に慣れていかれて、未来のお客様になっていただくということでも、非常にこれはいいかと思います。
これ以外にも、思いもよらないアイデアが飛び込んでくるかも分かりません。私なんか頭が堅くてもう駄目でございますけれども、先の代表質問におきまして、仮称「地下鉄救命市民チーム」と勝手にネーミングをしたわけですけれども、これは要するに新たに何かを作って、また会合をしてとかではなくて、主婦の方とか学生さんとか、いろんな世代の方も気軽に簡単に参加できるような「飛び入り歓迎」とかの工夫で、市民参加をできる仕組みを考えていただいたらどうかなという風に思うわけでございます。
色々申し上げましたが、バラエティに富んだ工夫で「駅ナカビジネス」の市民アイデアを広く公募するべきであるということを本当に心から申し上げるわけですけれども、この点に関して、市長のご見解はいかがでしょうか。
◎門川大作市長
地下鉄の経営健全化、これは本当に京都市にとりましても、市民にとりましても大きな課題であります。そして、今、先生の議論でも、今日1日の議論の中でも、様々なアイデアがあることを改めて実感致しております。
そして、その市民の皆さん方が主体的に考えていただいて参画していただくということが大事でありますので、様々な取組をしておりますけれども、それに今ご提案いただいたことも含めまして、どういう仕掛けを作っていくか、仕組みを作っていくかということも研究して具体化していきたいと思っていますので,引き続きお願い致します。
◆吉田委員
ありがとうございます。私自身、これからも多くの市民の皆様方と、ひざ詰めでいろんな生のお声をお聴きして、それをまた様々な形で届けて、お役に立って参りたいと決意をしておりますので,どうぞよろしくお願い致します。以上です。
(院内保育所の突出した人件費を指摘したことで大きな改善が実現しました。駅ナカビジネスの提言は年間通じて活発に行ない、他会派の議員から「駅ナカの吉田」とニックネームを献上されるなど、地下鉄経営改善への機運創出に貢献できたのではないかと思います)